小泉内閣になってからと言うものは行革一辺倒で、あれこれと民営化であるとか、合併とか吸収とかが.取りざたされています。もちろん地方行政も例外では無く、今年もその現われとして新しい市が誕生しています。

JM3WAW/1(10MHz)
今年誕生した新市は1月21日に東京都の田無市と保谷市が合併した「西東京市」、4月 1日には千葉県の白井町が「白井市」に昇格。同日には茨城県でも行方郡の潮来町、牛堀町が合併して「潮来市」になりました。
続いては、5月 1日に埼玉県の大宮、浦和、与野の3市が合併して大型のさいたま市が誕生しました。一番最近では滋賀県の栗東町が昇格して「栗東市」になったのは記憶にも新しいところです。  

さて、来年になると早くも新市の誕生が予定されています。すなわち香川県大川郡の西部 5町(曰く、津田町、大川町、志度町、寒川町、長尾町)が一緒になって4月に「さぬき市」となります。大川郡では引き続き、再来年の4月に残る東部の3町が合併し、「東かがわ市」が誕生の予定です。これで香川県大川郡はJCGから消滅郡になります。  

7K4CYI/1(10MHz CW)

一番新しいニュースは来る平成12年 2月 2日付けで茨城県北相馬郡の守谷町が市に昇格し「守谷市」となることになっています。多くのJCCハンター泣かせ?(嬉し泣きの人もいるかもしれませんね)の市町村合併です。  

まだ官報には公示されていませんが、新しい市は続々目白押しの状態で、審議中のところも少なくありません。私の住んでいる神奈川県でもいろいろと話題が上がっています。小田原市と箱根町、湯河原町、真鶴町では合併には至っていませんが、「西さがみ共和国」なる名称のもとに行政の合理化や市町村の再活性化を狙って事業がスタートするようですし、横須賀市でも隣接する三浦市や三浦郡葉山町と共に「湘南市」構想が発表されたりもしています。

合併によって地域が活性化し、余分な経費等が削減され地元に還元されるのは大歓迎ですが、一方純粋のハムとしては一抹の寂しさを感じます。せっかく長い年月をかけて追いかけて来た町村がなくなったり、もう直ぐ全市全郡が完成するという矢先に新しい市なりが誕生して、再度新しい交信が必要になったりするからです。  

JH1DMH/1(7MHz SSB)
なるほど、全国に散らばる町村とのコンタクトは絶望的とも言えるほど大変な目標ではありますが、逆にそれがあるからこそ楽しみも存在するわけで「嬉しいような、悲しいような」と言うのはこう言うことを言うのでしょうか。  

市町村合併にからんだPRパンフレットを見ますと、これまでの例にもありましたように市町村合併には2つのスタイルがあって、一つは新設合併、すなわちA町とB町が一つになってC市ができるようなケースと、D町がE市に編入される編入合併とがあるようです。もっとも後者の場合には編入を受け入れる既存の市がある場合で、町そのものが大きくなって(もっぱら人口的、経済的に)市に昇格するのとはケースを異にします。  
JK1JHU/1(7MHz SSB、10,14,21,28MHz CW)


大型の市ともなりますと、次には区制が敷かれることも予想できますが、最近の行革の建前から行きますと、これは逆行で、むしろ区そのものが将来的に合併してより大きな単位になることも考えられます。これも昔話になりますが、横浜市などでは戸塚区が分割して、泉区、戸塚区、栄区と分区した時代もありました。今風に考えるとこれは逆行なのかもしれませんね。  

戦争等によって一つの国が別の国に併合されるとなると、これは平和な話ではありませんが、市町村合併によって我々の暮らしが少しでも良くなると言うのであれば、アマチュア無線の楽しみ云々とばかりは言っておられないようです。

21世紀の課題の一つとして、また我々の身近にある話題としてお届けしました。ここに掲載のQSLカードはいずれも白井市市制記念での運用で、サービスをいただきました。 (2001/12/17)

 
     

 
 
 

さて21世紀はいろいろなできごとで始まりました。ハッピーなことであれば大歓迎ですが、ショッキングなのは9月15日のアメリカにおける同時多発テロ事件、そしてこの事件を引き金としたアフガニスタンでの空爆と新政権の樹立。一方イスラエルとパレスチナの抗争は一時代前に逆もどりした感さえあります。  


また、パキスタンとインドの対立は予断を許さないものがあって、日々緊張感が高まっております。ほんとうにいつになったら世界中が仲良く、平和な地球になるのでしょうか?  


話し変わってハムの世界ではマルペロ島への大(規模はともかく内容はビッグです)DXペディションの成功や、他にも大型のDXペディションが数多く敢行されました。
残念なのは11月16日付けでニューエンティティになったデューシー島へのDXペディションが悪天候のため中止になったことでしょう。ただしピトケアンの連盟では今年3月に再び同島へのDXペディションを行うと発表しております。DX界では多分今年一番の話題となりそうです。  

そういえば昨年秋口からP5から電波が出て、すでに多くの方がコンタクトを済まされているようですが、P5と言えば永らくウオンテッドリストの一番上にあった難物です。これをきっかけに更に多くのオペレーションが望まれます。JAから見ればなんと言っても隣国ですから、アクティビティ次第ではコンタクトは容易です。まだSSBのレポートしかありませんが、年が変わったところでCWのニュースが聞けるかもしれません。  

私ごとですが、昨年は2月の始めに2度目のKH0からのオペレーションを楽しみました。サイパン島と言えば日本から見ても庭先であまり期待感もなかったのですが、どうしてどうしてヨーロッパやアメリカの東海岸からのリクエストはすざましいものがありました。  

さっそくSASEで届けられたQSL請求には「New One!」と言うのが少なからずあったのには驚きました。引き続き3月にはBQ9Pプラタス島へのDXペディションに参加しました。なんと言っても本格的なDXペディションへの参加は初体験です。あまり天候が良くなかったことや、リグが古いものが多いなど問題はなきにしもあらずでしたが、それでも数多くのサービスができてほっとしております。とりわけ50MHzのオープンに恵まれ、私自身のオペレーションを含めて750局ものJAにサービスできたことは感激でした。  

6月にはハムとは関係ないのですが、約 2週間のドイツ旅行を満喫しました。もっとも旅行のスタート時に突然の腰痛に襲われて一時はどうなるものかと危ぶんだのですが、結果的にはドイツのほとんど全域をカバーして十分に収穫がありました。まさに「百聞は一見にしかず」を身をもって体験できました。  

7月に入って友人の薦めもあって、「よみうり1万局賞」に挑戦しようと約 1週間の山ごもり(と言っても友人のFBな別荘ですが)約 1万余枚のカードの仕分けが終わりました。残りは申請書の作成等ですが、これが思うように進みません。なんだかんだと年を越してしまって今年の最大の課題とはなっております。  

ものはついでと、これも友人の助けを借りて(と言いうよりも助け分がほとんどですけれど)JA分のカードの整理と電子ログ化を行っております。ログそのものではあまりにも多すぎますから、とにかくいただいているカードのみをインプットしているのですが、よく見ると結構不備なカードが目立ちます。年月日がはっきりしないもの、バンドやモードの記入のないもの。そして肝心のQTHの記入がさだかでないものなどです。

もう一つ気付いたのはやはり長年の間にQRTされたのでしょうか、もはやハムログのデータには見当たらない方とか、すでに同コールサインが別の方にわりふられたのでしょうか、あきらかに名前の違うもの(YLさんの場合には結婚されて姓が変わっているケースも多くありましたが)などで、昔を思い出しながらも残念な部分も多々あります。  

QSLを整理していたら、JH1WKSと言うカードがでてきました。いわずもがなかの日本人女性ハム第一号の鈴木千代乃さんのカードです。残念にもお亡くなりなられていますが、交信は1977年1月 2日お正月のQSOパーティのもので、7MHzのCWでの交信でした。もっとも鈴木さんがはじめてJ1DN コール、後にJ2IX コールで出ておられた戦前はすべてCWですから当然と言えば当然の話です。  

ちなみに資料によれば、鈴木千代乃さんは昭和のはじめ映画、演劇、小説と最先端のテーマに取り組まれた才女で学生時代から熱心なハムだった兄の杉田俊夫さんの急死の後を受けて、その遺志を引き継がれ昭和19年にJ1DN(お兄さんのコールでもあった)で最初の電波をだされたようです。戦後は昭和45年にJH1WKSでカムバックされ、もっぱらCWで活躍、Suzy のハンドルで親しまれました。  

旅一つ、カード一つとってもそこに歴史があります。
そしてまた新しいカレンダーがめくられました。 (2001/12/31)

     
 
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