相変わらず入力機器がトラブル中で、画像を含んだコラムが作れません。引き続き文字のみのコラムをお目にかけます。コンピュータ補修の都合上、次回のアップデートは1月20日前後になる予定です。
さて前回は初夢ものがたりでしたが、今回は21世紀の予言といきましょうか。でもこれだけ科学技術の進歩が激しいと本当に予測が出来そうにもありません。と言うことで今回はかなり前にご紹介した新聞記事を採録します。題して「100年前の新聞にみる20世紀の予言」。
これは明治34年(1901年)1月2日から3日にかけて当時の報知新聞(確か読売新聞の前身?)に掲載されたもので、今みるとあっと驚くような予言がされています。かなりの長文ですからところどころ省略していますし、古い表現は今風に若干あらためております。
新聞の記事はつぎのような紹介文から始まっています。
19世紀はすでに去り人も世も20世紀の舞台をふむこととなりました。19世紀の世界の進歩はおどろくべきもので、物理的な部分では「蒸気力時代」「電気力時代」と言われ、形のないものでは「人道時代」「婦人時代」と称されていますが、更に20世紀はどのような現象が現れるでしょうか。
すでにフランスの小説家ジュール・ベハス(筆者注:海底2万マイルのジュールベルヌのこと?)が20世紀を予言した小説を書いて喝采を博しているけれども、まだまだおおくの進歩が現れるであろう。今はまだ不思議という範疇のものであっても、それがそうでなくなることもきっとあるだろう。
1 「無線電信及び電話」=マルコニー氏の無線電信は世界諸国につながって、東京にいるものが、ロンドン、ニューヨークにいる友人と自由に会話できるようになるであろう。
2 「遠距離の写真」=数十年後ヨーロッパは戦雲暗澹たる可能性もあるが、東京にいる新聞記者は編集局にいながら、電気の力で、その状況を即刻写真として、しかも天然色で入手できるだろう。
3 「野獣の滅亡」=アフリカの原野にいるライオン、虎、鰐などの野獣をみることがなくなるかもしれない。大都会の博物館でのみ見れるようになるだろう。
4 「サハラ砂漠は次第に沃野となり、東半球の文明は中国、日本及びアフリカで発達するだろう。
5 「7日間世界一周」=19世紀の末には少なくも世界一周は80日間かかったが、20世紀には1週間もあれば足りるだろう。また人々は男女を問わず必ず1回以上は世界旅行を経験するだろう。
6 「空中軍艦、空中砲台」=ツェッペリン式の飛行船はさらに発展して、空中に軍艦や砲台が出現するだろう。
7 「蚊やのみの滅亡」=衛生事業が進歩し、蚊やのみの類は次第にいなくなるだろう。
8 「寒暑知らず」=新しい機械が発明されて、暑寒を調節する為の空気が送り出され、アフリカの進歩もこれによるところが大きいだろう。
9 「植物と電気」=電気の力で野菜を成長させることができるようになるだろう。えんどう豆はだいだいほどの大きさにもなり、菊、牡丹、バラなども緑や黒の花をつけることもあるだろう。グリーンランドに熱帯の植物が生長することも可能だろう。
いかがですか?特に中味の解説も必要ないくらいです。予言が実際にはどうなっているかは皆さんなりに現実とみくらべてください。
まあ、このように項目は全部で23に渡っているのですが、あまりにも分量が多いので、また続編をおとどけします。ご期待ください。この予言の内容については過去にローカルクラブ等々の講演でも使ったことがありますので、重複してご覧になる方もありますが、その場合はお許しください。
どの予言がどのくらい実現のものとなっているかを見るだけでも楽しいものがあります。 (2001/1/10)
|