いまや特別記念局と言えば8Jがお定まりのようになっています。このコラムNo.23でも「8Jがいっぱい」と言うタイトルで、その一部をご紹介したばかりです。毎年恒例のハムフェスティバルは昨年より会場を横浜に移し,今年は2年目ですが、8J2000とお馴染みの8J1HAMが開設され、大賑わいでした。
さてこの記念局の先駆けとなったのは、戦後の復興が順調に進んだ昭和45年(1970年)に大阪は千里の丘で開催された大阪万博における特別局JA3XPOでした。無論この当時は8Jと言うプリフックスは無くごく普通の手順でコールサインが発給されたのですが、さすがにサフィックスにはXPO(博覧会のexpositionを意味する)が与えられたのです。
あれから30年、ついさきごろJA3AA島さんを始め数人の当時のメンバーが記念局の開設場所に関わりのあったサンフランシスコ市(記念局は紆余曲折ののちにぎりぎりになってサンフランシスコ館に開設の運びとなったと伺っております)を訪問して、当時のパビリオン関係者とめでたく再会し、20世紀の締めくくりができたようで大変すばらしいことだと思います。
当時博覧会に関係した仕事をしていたことで、会場には良く足を運んでいた筆者ですが、仕事が忙しくなかなかオンエアーできなかったこともあって、この記念局の存在を知ったのは、実は会場の中を歩いていた時のことでした。
交信こそかないませんが、とにもかくにも記念局を訪れ、ゲストブックにコールサインを書き込んだことは覚えています。多分当時交代で記念局の運営に当たられていたのだと思いますが、運良くJA3AJさんにお目にかかれ、ここにあるアイボールQSOカードを発行していただきました。時に1970年
8月12日、夏も盛りの日のことでした。
カードの裏面にはこの時使われていたリグやアンテナの紹介があります。写真からは見にくいので、その内容をあらためてご紹介しますと、以下のようなものでした。
▼送受信機
TRIO TS-510X、TS-510D、TL-900、TX-599、TR-7100、 TR-1100
YAESU FLDX-400、FL-2000B、FRDX-400、FTDX-400、FT-400S、FT-101、FV-650
INOUE IC-71、IC-2F Delux、IC-6F、FDAM-3
▼アンテナ
MOSLEY RV-4C、TA-33、A-56-S、A-92-S、DI-2、Dipole(40&80)、LONGWIRE(80&160)、
MASPRO 50T57
▼ローテータ
CDE HAM-M、AR-22R、 EMOTO 1100M
なんとなんと懐かしいラインアップです。
TRIOは今やKENWOODですし、YAESUもVertex Standardと名前が変わっています。そしてINOUEは当時の井上電機製作所、いまやICOMで知られているところです。さすがにリグ類はすでに懐かしの一品になっていますが、アンテナとかローテータではまだ健在なものもあり、さすがの感もあります。
最後に局の開設と運営に携わられた方々をご紹介します。(同カードより) JA3AA、JA3AJ、JA3AV、JA3DJ、JA3MX、JA3TC、JA3UB、JA3ANH、JA3ART、JA3ATH、JA3ATJ、JA3BQU、JA3CHQ、JA3DSA、JA3GOK、JA3GZN、JA3MKL、JA3POS、JA3USAの皆さん
(2000/12/1)
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