今年も特別記念局(8Jシリーズ)が大活躍しましたね。8Jだけでなく、8M2000とか、8N2000のようなミレニアム記念局も大判振る舞い、おかげさまでバンドもおおいに賑わったようです。JARLのQSLビューローもいつもの何割増しとか、遅れ気味のQSL転送に一層負担がかかったのは皮肉です。  


筆者も1月から数えるとずいぶん沢山の8J局とお目見えした勘定になります。1〜3月は主にDXを追いかけていたせいか、それほどでもありませんが、4月に入ると早速8M2000がログに登場します。続いて8J2000、5月に入ると8J1JBM、8J4OKP、8N2000と立て続け、ITU週間では8J1ITU(自分のオペレーともありました)、サミット記念の8J6SMT、8J3JFX、8J4ITU、8J0PGK、8J3YOF、6月にはいってもまだまだ続いていて、8J8FST、8J6FMM、8J3WPF、8J3TYK、8J3JHU、8J1KOG等など。こうなってくると、どれがどの記念局なのかすらわからなくなるくらいです。  

(上の)左はようやく届いた第40次南極地域観測隊(昭和基地)からのもの、JA9BOH前川OMには大サービスをいただきました。(上の)右はJAS-2打ち上げを記念して運用された8J1JCSのカードです。  

日本に割り当てられているプリフィックスの内、8Jなにがしは今のところ国内のイベント関連や例外としての南極がありますが、残念ながら筆者はまだ8J1RM(南極みずほ基地)はコンタクトできていません。そのほかには今年特例的に運用された8Mと8Nがありますが、8Nはこれまでにも京都の国際会議記念局等で使われ、外国からのお客様(もちろんハム)に超法規的に運用が許可された例もあります。


左から今年大活躍の8M2000、中央は1994年に京都建都1200年記念、右は1989年に名古屋で開かれたデザイン博の記念局のもの。  

もちろん外国でも記念局は沢山ありますが、これらは又Behind the QSLのコーナーでご紹介したいと考えています。今年こそ、○○2000のようなサフィックスに2000のつく局がQRVしていますが、それ以外にもAX4GAMES(シドニーのオリンピック記念局)のようにいかにもそれらしい長いサフィックスがついたものが見受けられます。以前のコラムでご覧に入れたAX8IARU(IARU第3地域総会記念局)のような例もあります。  

個人局との交信はそれぞれ個性のある楽しいものですが、世界中のイベント等を追いかける楽しさもまたハムの特権ではないでしょうか? (2000/10/10)
 
     

 
 
 
以前にもモービルハム誌のディスカバーのページでハムの、もしくはアマチュア無線機器の登場する本や映画にふれたことがあります。いまでも語り継がれている名作はフランス映画の「空と海の間に」でアマチュアが北海の海にただよう漁船の疫病に感染した船員を救うと言うヒューマンなドラマでした。  

これ以外に頭にのこっている作品は、小児麻痺の少年ハムがニューヨークのアパートに侵入した強盗の逮捕につながる通信を発する「盗聴」。同じように大西洋を処女航海する新造豪華船のシージャックを乗り合わせたハムが発信する情報で解決につながると言うサスペンスものでTVでも放映された「大西洋を乗っ盗れ」などがあります。  

←映画のPR用に作られたQSLカードです。私も十数枚を入手してコールサインのスタンプを押して発行しました。  多分年末年始に向かって公開される予定の「フレクェンシー」(日本版名=オーロラの彼方に)が話題になっています。この度2週間のアメリカ東海岸に旅した特権で飛行機の中で一足お先にこの映画にお目にかかることができました。  

ストーリーの詳細は見てのお楽しみですが、簡単にご紹介するとSFドラマで、亡くなった筈の消防士の父親と、その息子の刑事が電波を通じ、30年の空白を超えて交信し、同じく自殺したとされる母親の事件をQSOを通じて解決すると言うまさにSFチックな展開です。  

登場するシンボリックなアンテナは確か最近人気のあるForce12のいずれかのモデルに見えました。そして使われえている機器はこれも一世を風靡したヒース社のキットモデルHW101、もしくはSB100と見たのですが。  

コールサインは実在するコールが使われています。確か父親のコールサインはW2QYVで、これはニューヨーク、ニュージャージーの局に与えられるものです。壁に貼ったQSLにはK6VLG、W2DNDを記憶にとどめました。息子の方はハムではなく、これも偶然見つけた古いリグを引っ張りだして火を入れたところ、父親の声を耳にするのですが、免許の有るなしはこの際目をつぶりましょう。なにしろSFの世界の出来事ですから。最初の内はPTTを使って送信、受信していたものが、いつのまにかVOX(ヒースキットにあったかな?)に代わっていたりして、ハム的にもあら探しを楽しめます。  

キットのリグらしくカバーがはずされていて、真空管が見事に輝きます。忘れていた良き時代のアマチュア無線をなつかしく思い出しました。 (2000/10/27)
     
 
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