7MHzでQSOをしていて気がついたのですが、お一人で2つのコールを使い分けている方が意外と多いことに気が付きました。筆者などは固定、移動の2 つの免許を受けているわけですが、いずれも常置場所は同じですから、必然的 に同じコールサインです。 でも世の中には転勤とか通学などで居所が何度とな く変わっている方も少なくありません。従ってポータブル運用ではなく、そのつど (当然最初の免許は生かしておいて)新しいコールを取得した結果、このような ことになったのは当然と言えば当然かもしれません。  

2001年3月18日 BQ9Pのアンテナ建設
中にはリタイヤして最初のQTHからQSYをしたにも関わらす、そしてその新 しいQTHで新しいコールサインを取得したにも関わらず、やはり最初にもらった コールサインが捨てられず、結果として2つのコールサインを使い分けておられるわけです。

なにも悪いことをしているわけでもありませんし、法律に準拠して いるのですから、それはそれでよろしいかと思うのですが、実は後に述べるエリア指定の話につながると、ある意味でうらやましかったり、一寸ずるい?と言う 気持ちにもなるのです。  

同じエリアで免許を受けると、固定局と移動局に同じコールサインが与えられ るのは当然ですが、実はこれをうまく利用されている例もあるのです。ぜいたく な話にもなるのですが、例えばホームシャックと別に別荘などの第二シャックが ある場合に、いずれか一方で固定局免許を受け、さらにもう一つで移動局の免許を受けると言う方法です。ホームシャックが市街地の、それもマンションなどの立地条件の悪い場合には、そちらを移動局の常置場所として登録し、第二シャック の条件の良い場所に大きなタワーなどを建て、出力の指定も免許一杯受けてガ ンガンと運用するようなケースです。

これですといずれから電波を出してもポータ ブルが付きませんので、便利でもありカード整理等も二つのログを使い分ける必要が無いと言うものです。もっとも固定局と移動局は異なる局ですから、免許上は別の局ではありませんが、ログの備え付けが指定事項では無くなった現在、自 分にこだわりさえなければ表面上はなんの支障もありませんし、交信の相手方に も迷惑をかけることもないと言った大変合理的とも言える運用のしかたではないでしょうか?  でも、ひとたびエリアを変えて、第二のQTHから免許申請を行いますと、今度は いやでもコールサインが変わります。でも同一の免許人であるからには、日本の アワードには使えないかもしれませんが、少なくもDXCCのような国際的なアワー ドの規定には合致しますから、正しく2つのコールサインで行った実績が合算して使えることになります。

アメリカなどではすでにこのエリアの考え方が無くなって、い ずれのエリアに移っても最初に取得したコールサインをそのまま使っているケース が珍しくありません。普通W1とかW2などと言うコールを聞きますと、つい東海岸 の局だと思って喜んだりしますが、実はこの局はすでにカリフォルニアなどの西海岸 にQSYしていたりしておやおやと思うことも少なくありません。  

さてエリア指定の話ですが、DXペディション等では、混信を少しでもさけて交信 の能率を上げるために、呼び出す局のエリアを指定する場合があります。 「エリアNo.1?」と言えば、常識的には日本ではJA1エリア、つまり関東プラス 山梨の8都県の局が対象になる訳で、これも原則的にプリフィックスに1の数字 の入っている局が対象になるわけですが、7Jから7Nのプリフィックスが1エリアに指定されるようになって事情が少しややこしくなりました。

フランスのアマチュア無線連盟”REF"を訪問 2000年6月23日
日本の局は今では 7K4と言っても1エリアの局と言う認識がありますが、はたしてDXの局にすべて通じるか?と言いますとそれは疑問です。日本になじみの多い外国局であれば 知っていることも無くはありませんが、へたに「こちらは7K4○○○」と呼び出しますと、「ノーノー、エリア1オンリー」などと言い返されたりします。その時に7K4も 1エリアであると説明ができれば良いのですが、なにしろ忙しいサービス交信の最中にそんなことも言えません。やはり「エリア4」と指定された時に呼ぶのが一番 無難かもしれません。  

別の例として、例えばポータブル運用の局が、ポータブルエリアを指定エリアと して解釈し、JA2△△△/1の局が1エリア指定の時に呼んで、たまたま取ってもらえればそれで良し、駄目な時には2エリア指定の時に再度呼んでいるケース も良く耳にします。 先ほども書きましたように外国の局にとっては1エリアも2エリ アも無く、単に交信整理上でエリア指定をしているのですから、また/なんとかは コールサインでは無く、あくまで移動地の情報であると考えると、JA2△△△の局は2エリア指定で呼ぶのが本来でしょう。

でも、先ほど書きましたように2つの異なる エリアのコールをお持ちの方ならば、少なくも合法的に2度コールに加わることが可能と言うことになります。中には全国つづ浦々に転勤し、そのつど新しいコール を貰い、さらにそれらの免許を切らさず持っている方もまれにあるとすれば、10回もコールチャンスがあると考えますと、いやーこれは実に羨ましい限りです。でも コールサイン毎にログを整理したり、10種類のカードを発行するなんて芸当はとてもできそうにありません。やはり当面は、振られても振られても1つのコールで我慢 することにします。 (2000/4/6)
 
     

 
 
 
南北の対話が実現すると言うニュース、あるいはその影響を受けての韓国 の総選挙の結果が気になるところですが、この間の東チモール(4W)ではあ りませんが、アマチュアの方が一足先に進んでいるのでしょうか?この2-3日ノースコリアと言うことでHM0DXがアクティブにQRVしています。最初は半信疑で聞いていたのですが、QSLインフォメーションがノースコリアの私書箱 を示しているとなると放っておけません。  

前回のQRVはOH2BHグループによるP51BHだった訳ですが、QSOできた局はほんのわずかで結構消化不良の気味でありましたから、もし今度の運用が本物であれば2000年のDX界のトップニュースの一つに違いありません。 3月のクリッパートン(FO0AAA)に続く、ニューエンティティのチェスターフィー ルド諸島(TX0DX)、そして4月に入ってからの、これまたニューエンティティ とされる東チモール(4W各局)の運用とまさにサイクル23に相応しいビッグな プレゼントです。  

ところで、このHM0DXは筆者のワッチした限りでは7MHzと21MHzにしかでていません。もっとも28MHzでもQRVしていたとのインフォメーションがイタリアの局からあ りましたから、あるいは知らない時に出ていた可能性もあります。始めの内はビ ーム方向がどうもノースコリア方向ではないのでは?と盛んにその真偽についての会話が飛び交いましたが、実際のところ21MHzの電波はいかにもいろいろな ビームで聞こえます。これはどうやらダイポールアンテナを使っているからでは ないかと思われます。

それが証拠に7と21MHzに集中的にQRVして、DXの銀座通 りでもある14MHzでは聞いたことがないからです。7MHzのダイポールを使って21MHz にも出ると言うのはごくごく考えられることです。 そうなると28MHzはどんなアンテナを使っているのか?とまだすべてが明らかになるまでは判りません。  モードはこれも筆者が聞いたかぎりではSSBとCWのみです。特にCWでは 7MHzでしか聞いていませんので、はたしてハイバンドでCWの運用があったか どうかは今のところ未確認です。かなり耳が良いようで、確実にコールをピック アップしていますが、さすがにパイルには戸惑っているようで(実は紳士と言われ るJA局にもかなり指定を無視したフライイングが目立ちました)CWの運用はあまり長くなく、すぐにSSBにQSYしています。  

松本家の愛犬”トペ”
21MHzともなるとスキップゾーンやスキップタイムがありますから、常に常にJAの信号にわずらわされずに、WやEUもさばいていますが、7MHzではそうも いきません。常時JAの信号は強く伝わっている筈ですから、彼の局もその点は心得ていて、時折7,155kHzのように高い周波数を受信するのです。QSX(受信する周波数) こうなると7,100kHzまでのJAのライセンスではいかにハイパワーの局とても手の出しようがありません。ひたすら辛抱強く再度JAに番がまわってくるのを祈る ばかりです。  

7MHzでは好んで7,097kHzで電波が出てきます。そしてJA以外には7,100 kHz以上の周波数を指定し(すなわちリスニングアップ)、JAには2−3kHz下の周 波数(例えば7,095kHzなど)を指定しています。(つまりリスニングダウン)、結構 重なって呼んでいる(呼ばれている)訳ですが、それでも相当確実にコールを取 ってスムーズなオペレーションを行っています。中にはWhat is your QSL info?と聞いている局もありますが、それにはQSLインフォは十分に流している!と断固意思の強い応対もしています。

それが証拠に何分おきかには、ちゃんとコール サイン、QSLインフォメーションも流しているのです。 ただつらいのは最初良く聞いていませ んと、なかなかQSX(受信する周波数)を言ってもらえないのです。最初はごくご く常識的にリスニングアップして7,099kHzあたりをワッチするものの誰も呼んでい ません。そこでダイヤルをまわすと、はたして7,095kHz付近に大きな大きなかたまりを発見する次第です。まあこれは7MHzに限っての方法で、21MHzではやはり標準 的なリスニングアップで300−320kHzあたりをワッチするようですから、これからQSOしようとする方は心配ありません。  

ちなみに最新のアナウンスでは14日に21.295MHzでQRVすると言っておりました。 QSLインフォは Kim(名前) P.O.Box112、Chongjin,North Korea とのことでした。 ( 2000/4/13 )
     
 
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