ARISS-8J1AGEが宇宙ステーションと交信！

青山学院初等部(樋口善一部長、JA1DBU,東京都渋谷区4-4-25)アマチュア無線クラブ（JE1YAV)は、特設局の8J1AGE（注1）から9月17日（金）午後4時37分、国際宇宙ステーションのNA1SS（Mike Fincke, KE5AIT)と10数分にわたり交信を行いました。

メインオペレータは高等部の戸貝君（７M4NEK)が務めました。そして初等部 5、6年生の13人が英語による質問をマイクに向かって話しかけ、次のような「質問とこたえ」で快調な滑り出しを見せました。以降10の質問が続きフェードアウトまで完全な交信に成功しました。

　2003年9月19日、青山学院初等部 ARISSプロジェクト （注2）を始動して、青山学院130周年記念行事のひとつに決まり、コンピュータの製作やアンテナの建設に汗を流し、オペレート班13名、プロデュース班7名、プレス班11名、メカニック班16名の計47名が参加しました。

8J1AGEの無線設備 ：
KENWOODのTS-790トランシーバー＋50Wのリニアアンプ　、11エレメントクロス八木アンテナ（F9FT)にKENPROの仰角ローテーターを組み合わせ、衛星追尾はPICNICキット（秋月）を、また衛星の位置計算はCalsat32Ver132 を使いました。 なお、 ARISS JAPAN のWebサイトに「一般交信の周波数」記述がありますので、こちらを参考にされてください。

8J1AGEの免許期間が12月初旬まであるため、それまでの間、無線クラブの子供たちによりHF帯〜V/UHF帯にて記念運用が行われる予定です。

8J1AGEは日本で9番目のARISSスクールコンタクトになりました。
このプロジェクト成功の陰には教諭 6名のご指導と無線クラブOB会（YAV-CLUB)20名の一致結束の強力なサポートが見逃せません。

左の記念QSLカードをクリックで拡大写真がご覧になれます。
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8J1AGEの無線設備（9月11日のリハーサル風景から）、左のディスプレイは宇宙ステーションの軌道を捉えアンテナを自動追尾している様子を示しています

総務省は、「アマチュア無線の操作に必要な無線従事者の資格を持っていない小中学生でも、一定の条件の下であれば国際宇宙ステーションのアマチュア局と通信を行うことができるよう」平成14年 3月中に新たな制度を設けているのはよく知られているところです。

今回 マイクに向かった13人の子供たち全員が従事者免許証を所持してオペレートにあたりました。これは養成課程講習会を開くなどして長年、アマチュア無線と積極的に取り組んでこられた同初等部の方針に基づくもので各方面から賞賛の声が高まっています。

交信後の喜びの記念写真はこちらをご覧ください。

■ご参考
* アマチュア無線で国際宇宙ステーションと交信！「子供の科学」11月号　650円　誠文堂新光社
* ARISSスクールコンタクト「8J1AGE」の記事がＡＲＲＬのＷｅｂサイトに掲載されました。
* 「ASTRONAUT THRILLS AUDIENCES IN JAPAN, GERMANY VIA AMATEUR RADIO」
　The ARRL Letter, Vol 23, No.28
* OnlineとーきんぐNo.50 「8J1AGEとNA1SS 13の質問とこたえ」

（注1）	8J1AGE	総務省訓令67号による臨時に開設するアマチュア無線局。 サフィックスのAGEは Aoyama Gakuin Elementary-school 免許の有効期間：2004年12月19日まで
（注2）	ARISS	国際宇宙ステーション上のアマチュア無線。 Amateur Radio on the International Space Station

(Updated 11/9)