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| アマチュアですから・・・・ |
ちょっといいハナシ(5):VKモービル珍道中
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年末年始の休みを利用してオーストラリアを訪ねました。
成田の新東京国際空港を発ったときは真冬、シドニー空港に降り立つと青い空と入道雲を背景に真夏の太陽が輝いていました。今回も親子ほど歳の離れたアマチュア無線好きの男二人が南半球最大の都市シドニーに無線機材を携えてやってきました。
空港でやることはレンタカーを借りる手続きです。日本から予約を済ませているので車のキーを渡してもらうのにさほど時間がかかりません。次に両替所によりオーストラリア・ドルの調達です。見ると日本人の団体ご一行様の長い行列で時間がかかりそうです。二人は両替所へは立ち寄らず借りたばかりのフォード・ファルコンで市内のEMTRONへと向かいました。
リニアアンプやアンテナのメーカーとして有名なEMTRONを訪ね、オーナーのVK2AOT/Rudiさんと旧交を温め、車庫を借りてレンタカーに無線機とアンテナのセッティングをするのが目的です。RudiさんはDX-2,DX-3などのリニアアンプを自ら設計/開発する才人です。頑丈な設計と高品位なパーツで組み立てられたリニアンプは主にアメリカ/ヨーロッパへ輸出されていてマニアに絶賛されています。
昼食に誘われてヨットハーバーが見えるレストランでビールを飲みながら、オージービーフの洗礼を受けました。700グラムはありそうなTボーンステーキに挑戦しました。「オーストラリ人は、いつもこれくらいは食べる」と勧め上手のRudiさんの身長は1メートル90センチ、がっちりした体格ですから説得力があります。
EMTRONの車庫を借りてフォード・ファルコンに無線機のセッティングを始めました。日本から持ってきたトランシーバはICOMの新型HFトランシーバIC-706MKUGとDIAMONDのHV-7アンテナです。トランシーバをグローブボックスにすえつけ電源のDCケーブルはバッテリーから直接つないでドアの隙間から室内に引き込みます。アンテナはトランクリッドにアンテナ基台を取り付けます。このとき基台取り付けのネジをしっかりボディに食い込むように締めるのがコツです。給電部がボディから浮いているとインピーダンスが乱れて送受信の感度は低下してモービル運用が楽しめません。
HV-7はエレメントの交換でHFから430MHzまでカバーするアンテナですが、今回は14MHzと21MHzの使用に限定してエレメントを取り付けました。アンテナのチェックは持参したDELICAの周波数アナライザAZ-1で動作を確認、異常なし。
コールサインは、私達二人がオーストラリアでの無線従事者資格認証を受けてメンバー登録してあるクラブ局・VK1MHを使う許可を事前に得てありました。
二人は観光に目もくれず300キロ先の首都、キャンベラを目指して走り出しました。高速道路上に出たらいよいよオペレートの始まりです。IC-706MKUGのバンドを21MHzにしてダイヤルを回すとZL2×××のCQをキャッチ。コールすると一発で応答があり、シドニーからキャンベラへ向かっていることなどをおしゃべりしながら互いのRSを交換、相手はHFモービルの信号の強さと快適さに感心している様子でした。
と、前方にゲートを発見。はて?、有料道路はなかったはずだが?!、車はゲートに到着。 「2ドル50セント!」「あのうクレジットカードでいいですか」「ノー」「USドルなら持っています。」
「ノー」「日本円は?」「ノー」「〇☆×△□?!」 空港で両替しない天罰が下りました。
「こちらへ移動して下さい」ゲートから事務所へ回るように指示が出ました。さて、どうしよう。まさか拘束されることはないよね、明るく振舞っているものの、どんな審判がくだるのか不安は隠せません。異国で「不埒な奴」とさげすまれるか、罰金かな、でもお金持っているよ、USドルも日本円も!、オーストラリア・ドルだけ持ち合わせがない!
「私は日本人です。東京からきました」とニコニコ作戦。 係りの人から一枚の紙片を渡されました。「銀行から振り込みなさい」 なんとか無事にゲートを通過しました。二つ目がないことを祈りながらサービスエリアに立ち寄って休憩することにしました。そういえば喉はカラカラ、水分を摂っていないことに気づくと冷たいミネラルウォーターが無性に欲しくなったのです。相棒が「まかしてくれ」と一言、売店に向かいました。クレジットカードで買い物してなんと小銭まで調達してきました。
キャンベラに近づくとVK1MHモービルの捜索隊が出ていました。VK1ARA、マレーシアの9M2××が誘導のため待ち構えていました。荒さんは交信もそこそこに「いま7メガでJA8TKO/植田さんが出ているから交信してみない、きっとできるから・・・」勧められるまま、エレメントを7メガに変更したら植田さんはオーバーナインで入感しています。すかさずコールしたら応答がありました。「ファイブエイトだね、良く来ていますよ」赤道を挟んで8千キロの距離を、モービルからのベアフット7メガSSBでらくらくと交信しているのが信じられない気持ちでした。
“電波に国境がない” を体感する旅となりました。
日本にいますと電波が日本上空だけに飛んでいると思いがちですが、発射された電波は電離層に反射して数千キロの彼方まで届いているのです。HFバンドの運用を通じて友情を育て世界各地に友達ができたのは何にも代え難い財産となり、行動の範囲を大きく広げるきっかけとなりました
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