★JUNK EXPRESS
 
 LENOVO G550
    修復とUbuntu 20への移行
 
 
 by Takashi Hioki JF1GUQ/KA8J
 
   
 

Lenovo G550は今から11年前の2009年8月に発売された15.6インチディスプレイのノートパソコンです。一番廉価なモデルは49,800円という、当時では画期的な低価格で、家電量販店らが積極的に販売しました。

lenobo G550ノートパソコン

それまでノートパソコンと言えば専門店で購入する10万円クラスの商品でしたが、家電量販店がパソコン売り場を拡充させた時期と相まって、ノートパソコンが一般家庭に普及する「ターニングポイント」となったモデルでもありました。

OSはWindows Vista Home Basic(後期はWindows7)、15.6型のディスプレイは現在でも十分通用する1,366×768ドット、そしてテレワーク・在宅勤務で使用できる30万画素Webカメラも画面上部に装備しています。 今では笑い話ですが、最初に発売されたノートパソコンでは、ディスプレイのドット抜けが生じていて、7個までは不良を容認していた時代がありました。もちろんG550の時代ではそんな不具合は発生していません。画期的に生産技術が向上した時期でもありました。

 
     
 

 

私が入手したモデルは最下位の「295826J」でしたが、いくつかの改造が施されていましたのでそれは後述します。 オリジナルは

CPU Celeron 900(2.20GHz)
メモリ 2GB
HDD 160GB
チップセットはIntel GL40 Express でビデオ機能が内蔵されていました。

最上位モデル「295828J」では、
CPU Core2 Duo P8700(2.53GHz)
メモリ 3GB HDD 250GB
価格は84,800円前後でした。
私が入手したG550はJUNK扱いで、長時間使用していると動作が緩慢になると注意書きが貼られていました。入手価格は4,400円(税込み)。店頭でBIOSが起動できることを確認するとCPU、メモリ、HDDが交換されていることに気が付きました。
 
BIOSが起動して性能を確認
 
CPUはCore2 Duo T9300(2.5GHz)、メモリは4GB、HDDは120GBのSSDにWindows10がインストールされていましたから最上位モデル以上のパワーアップです。 その他の仕様はUSB 2.0×3、Ethernet、ミニD-Sub15ピン、音声入出力、HDMI出力、IEEE 802.11a/b/g/n無線LANでした。
G550の外観
さすがに今ではWindows10で使うにはちょっと心もとないスペックですので、最近話題のUbuntu20.04LTSをインストールして、新しくなったLinuxを体験してみることにしました。

まず、不具合部分の確認と清掃を行いました。私が手を出すJUNKノートパソコンは、使用頻度が低く、購入後長期間持て余していたものがOSのライセンスが切れたタイミングで放出されたような品物を好んで購入しています。本機もそういったシナリオ通りの商品でした。キーボードにテカリはありませんし、内部に埃も蓄積していません。
キートップにテカリがない
 
少し知識のある方が復旧を試みて手軽な改造を施したものと思いますが、熱ダレを起こしてそれ以上の使用をあきらめたのでしょう。実際に試用してみると熱ダレよりも、頻度は低いのですが電源を入れても立ち上がらない不具合が確認できました。

試しに筐体を振ってみるとコロコロ音がします。その原因を調べるために取り外せるパーツをすべて取り除いて再度振ってみると、音が出ません。結論は交換したSSDを組み付けるときにスペーサーを使用しないで組み込んでいたため、内部で隙間ができてそこが音を出す原因と、たまに起動しないトラブルを生んでいました。適当な詰め物を装着してからは音もしませんし、起動不良も起こらなくなりました。
 
G550の裏側を見ると
 
Ubuntu20.04LTSをインストール
 
公式サイトに、本年4月23日にリリースされたUbuntu20.04LTSの新機能が詳しく解説されていますので、ご一読をお勧めします。
■公式サイト https://jp.ubuntu.com/
■新機能の解説

このサイトからダウンロードもできます。
■ダウンロード https://jp.ubuntu.com/download
 
iso形式で提供されているUbuntu20.04LTSを一旦パソコンでダウンロードします。次にそのファイルをimgburn(フリーソフト)等でDVDメディアに焼いて、インストールディスクを作成します。

G550はBIOSのセットアップでDVDドライブを最優先起動装置に設定しておきましたから、電源を入れてインストール用DVDを装着したのち、電源のオフ/オンで自動的にインストールが始まります。
 
この時、Wi-Fi接続でインストールすると失敗することがあります。Wi-Fiデバイスのドライバーが正しく選択されないか、バージョンが古いことが原因と思われますので、できれば Ethernet のRJ45コネクタによるインターネット有線接続をお勧めします。
 
Ubuntu(ウブントゥ)の新機能
 
UbuntuはそのままDVDから起動して試用することもできます。私はSSDへの新規インストールを選び、仮にインストールされていたWindows10は消去しました。 インストールが始まるとメディアチェックが行われます。
Ubuntuのインストール
 
インストール中には、Ubuntuの新機能が紹介されますので、それを見ているうちに作業が終了しました。
 
Ubuntuのインストール画面
 
なかなか期待させられる内容です。その後、登録画面が出てきすから、IDやパスワードを決めておきます。一連の初期設定が終われば、すぐにUbuntuが起動します。 Windowsに慣れた人はとっつきにくい印象もありますが、できることはほぼ同じような内容で、DVDの再生もできますし、テレワークでTV電話会議への参加も可能です。

いわゆるオフィスソフトについては、マイクロソフトオフィスで制作された書類は閲覧可能です。ただし、Ubuntuで作成した文書等はマイクロソフトオフィスではそのまま開くことができませんから、不都合が生じます。
 
Ubuntuのデスクトップ
 
アプリケーションはこのように管理され、必要なソフトはインターネットからダウンロードして利用できます。 メールアプリは標準でThunderbirdがインストールされていましたが、使い慣れているGmailに入れ替えました。
 
標準でThunderbirdがインストールされていま
 
検索画面にGmailを入力すると、
 
 
 
このようにインストールすることができます。 テレワークで使用するTV会議も難なくクリア。麻雀パイを取り崩すゲームも標準で入っていました。
 
テレワークで使用するTV会議も難なくクリア
 
麻雀パイを取り崩すゲームも標準で入っていました
 
Webブラウザはfirefoxが標準装備。これはSSHライセンスが切れたサイトでも自己責任で見ることができますので、重宝します。
 
QTC-Japanも表示されました
 
限られた紙面でUbuntuの魅力を語りつくすことはできませんが、これだけの機能が搭載されたオペレーションシステムが無料で提供されているのですから、これに携わったボランティアの努力に感謝して、楽しく利用させていただこうと思います。なお、IT時代のOSならではの使い方ですが、困ったときに検索窓に質問を書くと、解決方法が表示されることが多く、不自由を感じずに過ごしております。
 
Windowsで出来ることが無料で出来るという捉え方ではUbuntuの評価に十分ではありません。Windowsではできない仕事がUbuntuで出来ることも多々あります。たとえばRAIDで組まれたHDDが壊れた時にデータを救出するとか、NASで使用していたHDDをマウントしてリカバリーするなど、Windowsでは有償のアプリが必要なケースでも、Ubuntuで修正することもできます。 ただし、RS-BA1のリモートソフトのようにWindowsのみに開発されたアプリは利用できませんから、そのあたりを希望される方には評価が低いのかもしれません。

使い道が見つからない古いノートパソコンがあれば、捨てる前にこのUbuntu20.04LTSを試してみてはいかがでしょう。
 
 
 

QTC-JAPAN.COM 2020.11.10
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