HF機のヒートシンクの汚れ

これはHF機のヒートシンクにタバコのヤニが侵入した状態です。 タバコの煙は通風口を通り、ファンで吸い寄せられて、ヒートシンクを抜け、 リグの後ろから抜けていきます。そのときに、タバコの煙は、ヤニとなって ヒートシンクのフィンに汚れを残していくのです。画面で茶色に見えるのが ヤニの痕跡です。この粒子一つ一つが、あの独特の匂いの素になっています。
ヤニが侵入した状態です。


肉眼で見えるようになると拭いただけでは取れませんから、HF機を完全に 分解して、ヒートシンクだけにして、酵素入りの洗濯洗剤入りの 「お湯入りのお風呂」につけて数時間待って、スポンジでこすり落とします。

乾燥時には、ヒートシンクの止めネジの穴の中に水分が残らないように ティッシュペーパーを「こより状」に捻って一つ一つのネジ穴に入れて 水分を除去していきます。必要に応じて、放熱用のシリコンを補充してから 組立を行います。ファン、スピーカー、ヒートシンクの清掃が終わると リグのタバコの匂いはかなり減ると思います。
脱臭上の注意!
活性炭(キムコなど)で脱臭する場合は、活性炭の粉が内部に侵入しないように 細心の注意を払ってください。活性炭は炭素ですので導通します。 できればリグの底面に活性炭を敷いて、全体をビニールで被うと、うまく脱臭 できると思います。

夏季で湿気が多い場合はビニールでくるむときに、 カメラ用の除湿袋を入れ、カビの発生に注意してください。 脱臭作業後は掃除機を使ってリグ全体からホコリや粉類を除去してから、 通電するようにしてください。基板上は掃除機を弱にして、掃除機のノズルの 口を手で被うようにすると楽です。
ヤニ付着による障害?
次にお見せするのはヤニがついた基板がショートして発煙し故障した例です。 燃えて真っ黒です。ヤニは、とてもベトベトしていますのでファンの風の流路上 に様々な細かいゴミが混じった「ホコリのベルト」を作ってしまいます。 ゴミに湿気がこもるとこのようなショート事故の引き金になる可能性があると 思われます。 ヤニの匂いのする基板は、布屑が残らないように丁寧に基板を柔らかい布で拭き、 布が入らないところは、耳掃除につかう「綿棒」で丁寧に拭いていき、 乾燥させていく作業が必要になってきます。
ヤニがついた基板がショートして 発煙した故障例です。


作業 業のためには、リグをほとんどバラバラのレベルにまで分解する必要があり、 デジカメで作業の様子を撮影してコネクタ類の復帰に備え、ネジの部署をメモ しながら、複数のドライバーでネジ山を崩さないように慎重に作業を進めます。 もし、あなたが愛煙家であっても、喫煙するときはリグのある部屋は避けた方が 賢明でしょう。

HF機などで内部にファンの風によってヤニが侵入したリグは 相応の手間や故障の可能性を覚悟しなければなりません。 さすがに大型HF機ですとヤニの侵入は筐体全体に及び、全体の分解と再組立 には数週間を要し、作業は苦労しました。

分解しているうちにリグの全体構造 が手に取るように分かり、それはそれで良い勉強になりました。 たしかに中古機は、傷があったり、汚れがあったり、時々故障したりするから 安いのです。基本的にはリサイクルの精神で手間暇かけて愛情を注いで直しながら 使っていく性質のものであり、リサイクルはハムの楽しみの一つの分野でしょう。 その手間が楽しみでなく、むしろ負担に感じるならば、やはり販売店でメーカー 保証付の「新品」を買うことをおすすめします。

 
写真と文:JG1RVN 加藤 徹

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