【エムエイチ工房】プレゼンツ
 
 
  
 〜50センチ以上はなれていても明瞭な通信が楽しめる〜
 
 
 by JF1GUQ/KA8J/JA1ZNGTakashi Hioki, JF1GUQ
 

走行中は携帯電話やハンドヘルドトランシーバーの使用が禁止されました。トランシーバー本体とアンテナが分かれてモービルトランシーバーはこの規制に当てはまりませんが、安全走行の観点からモービルマイクの利用による「ハンズフリー通信」が勧められます。

車に取り付けたパソコン用マイク (スカイライン)


ここで紹介するのはにエムエイチ工房(モービルハム2000年3月号)が製作した"口元から50センチ以上はなれていても明瞭な通信が楽しめるハンズフリーマイクロホン"です。秋葉原で買い求めたパソコンに付属のコンデンサーマイク(500円〜)を使いました。

マイクとアンプがミソ

コンデンサマイクのゲインだけでは"口元から50センチ以上離れていても明瞭な交信が楽しめるハンズフリーマイクロホン"は実現しないので、トランジスタ1石のマイクアンプを追加しました。オリジナルの回路はFCZ研究所の#094マイクアンプキットです。コンデンサマイクが接続されますから入力の1μF電解コンデンサは、マイナス側で信号を受けています。


ダイナミックマイクロホンを試す方は、コンデンサの極性が逆(+で信号を受ける)になります。500円で買ったコンパックのマイクは単一指向性で基本性能が優れていて、今回の用途にぴったり。ステレオプラグの先端が信号出力、根元がアース、中間が電源供給です。 2〜3Vの電圧を加えるため、トランシーバーの(KENWOOD TM-833) マイク端子に出ている電圧から抵抗を通して供給します。


PTT(プッシュツートーク)の回路は使用するスイッチに工夫しました。VOX回路も検討しましたが、集音能力が高くて実用になりませんでした。使用したスイッチはレバーが真ん中のときだけ受信、左右のどちらでも送信するようになっていて、片側は跳ね戻り型です。


短い送信はPTTの跳ね戻り側で行い、ラグチューになったらロックが効く側に倒します。連続送信禁止回路は設けていませんが、最近のトランシーバーには同様の機能が備わっていますから、そちらを使用してください。 部品集めの注意としては、3.5ミリステレオレセプタクルの入手に苦労するかもしれません。



簡単回路が特徴のハンズフリー回路(MH 2000年3月号から転載)

 
 
 
ハンズフリーマイクの使用感
 
PTTスイッチはセンターコンソールの右側面につけた


「最近のデバイスと回路、パソコン通信用のマイクを使い、モービル用のハンズフリーマイクができないだろうか?」こんなコンセプトでJF1GUQに作ってもらいました。 マイクゲインが足りない、音質が良くならないか?などと注文を出して、回路とマイクを決定しました。


回路が簡単で製作が容易、使い勝手もいい、部品代も千円程度、アマチュアらしいですね、便利さを考えてPTTをタッチスイッチにしたり、タイマーをつけて送信しっぱなし防止回路、音声でPTTを制御するVOX回路を加えると回路は複雑、まわりこみ対策も難しくなる傾向にあります。


机上ののテストに合格するとモービルシャックにハンズフリー装置を取り付けます。この装置自体の電源はモービル機からもらうから別に取る必要がなくマイクプラグに挿すだけで完了です。


はじめにPTTの手元スイッチは助手席に転がしておきます。FMハンデイ機を1台用意してマイクゲインの適正な位置を割り出します。実際に交信しながら半固定のマイクゲインを回します。
 
 
PTTスイッチボックスの内部(基板はマイクアンプ) サイズは縦38×横53×高さ20(mm)
 
 
このときマイクは実際の使用状況に合わせて設置場所を選びます。マイクを設置する場所としてサンバイザ、ダッシュボードなどが推奨されますが、今回は《マイクが目立たないセッティング 》をテーマにハンドルの裏側、ダッシュボードの辺りにマイクを置いてみました。


マイクの取り付け位置は、運転の視野を妨げたり、車の計器類と重なり合うことはありません。(冒頭の写真)両面接着テープで貼り付けてあります。


運転席に座った状態で口元からマイクまで目測で60センチはありそうです。果たして相手局にはどういう感じで聴こえているのでしょうか。レポートは「問題ない、すごくいい」というもので、それを実感するためにオペレーターを交替してハンディで聞いてみました。60センチ離れて話していると思えない明瞭な音質でオンマイクに近い感じで聴こえました。予想以上の成果に満足しました。
 
 

デスクトップマイクとしても使用(中央の白いマイク)

 
机の横にマイクアンプ内蔵のPTTスイッチボックス
 
 
マイクの取り付けが終わったといっても、実際の運用状況で交信相手から一定の評価をもらわないと本当の意味で完成したことになりません。そこで友人の岡田さん(JA1CVF)と交信して音質、変調等の評価をお願いしたところ、「いつもと違う音だけど、悪くない」というレポートをもらいました。


マイクが口元から60センチ離れているが、よく聞こえているだろうかと尋ねてみました。「本当ですか、それはすごい」とほめてくれました。ただ、マイクゲインを上げすぎると走行中の騒音を拾ってうるさくなるので注意が必要です。エンジン音が高いクルマ、窓を開けての送信は同様に良い結果を得られません。


ただし、ハンズフリーマイクはハンドマイクと違い両手が空くのがミソであり、ドライバーは両手を運転操作に集中できるのです。もちろんホームシャックにも使えるのは言うまでもありません。パソコン用のコンデンサマイクを見つけたら買っておいて損はないと思います。


なお、FCZ研究所のWebサイトに「寺子屋シリーズキットは2004年1月31日で販売を停止」の告知がありました。キットがなければマイクアンプを作れないかというと、そうではなくて、回路は部品点数も少ないので手づくりが容易ですからお試しください。


また、 デスクトップに使っているマイクもパソコン用で千円以下で手に入ると思います。これにマイクアンプを加えて1200MHzFMトランシーバーのFT-2312と組み合わせて使っていますが、ラグチュー用として両手が空くのでながら族には重宝しています。(JA1FUY)
 
 
 

QTC-JAPAN.COM 2006.10.11(Remake 2016.01.10)
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