[スバル FORESTER 2.0XS]
 
 
 
 
 
 Takashi Hioki, JF1GUQ / KA8J
 
[モービルステーションの完全なセッティング・Forester L.L. Bean Ed]
 
   
 


● アースを強化!

 
モービルシャックを再構築しましたので紹介します。2年ほど前にスバル・FORESTERにYAESU FT-100Mを搭載したレポートを紹介しましたが、今回は新しくなった新型FORESTERに機材を移設しました。FORESTERは前車がSG型、今回のフルモデルチェンジでSH型となり、いろいろの部分で改良が加えられました。一番大きな違いとしては、後部座席の居住性が格段にアップ。これに家族が反応して、最初の車検を待たずに交換と相成りました。

YAESU FT-100の操作パネルをセンターコンソールへ装着しました。
写真をクリックするとFORESTERの外観がご覧になれます。

大容量の電源ライン HF/50W の運用を考えていますので、10Aくらいの電流容量があるシガーライターソケットなどから容易に電源を取るだけではまったく容量が足りません。

30Aの電流が流せるようにバッテリーから別ラインで電源を配線します。太い配線はバッテリー ⇒ 大型ヒューズボックス ⇒ ラインフィルター ⇒ 配電盤 ⇒ トランシーバの経路になります。


●大型ヒューズ・ボックス
 

30Aくらいの電流を流すことがありますから、容量的にも、強度的にも十分な強さが求められます。写真のように大型ガラス管ヒューズ・ホルダー(機器組み込み用)EDK FH061を加工して、バッテリーのすぐ近くに取り付けます。配線の先端は大型の玉子ラグをハンダ付けしてバッテリーのターミナル取り付けボルトに共締めします。
EDK FH061ヒューズ・ホルダーとヒューズは、サトー電気から通販で買うことができます 。 http://www2.cyberoz.net/city/hirosan/otr.html  

ほかにも、自動車用品店で同様の部品を見つけることもできると思いますので、お試しください。また、電源ラインはプラス側だけではなくて、電位的にはボディー・アースと同じですがマイナス側もバッテリーから直接配線されることをお勧めします。

(注)思わぬ事故を防止するために、どのような形のものでもかまいませんので必ずバッテリーの直近にヒューズを装着してください。配線の途中でショート事故が起こり、火災が発生した事例があります。なお、ヒューズはプラス側だけでかまいません。

 
     
     
 
 
● ラインフィルター
 
大型のガラス管ヒューズ・ホルダーを付ける。
写真をクリックするとスライドショーが見られます。

おなじみのアドニスのMFL-30D電源フィルターをエンジンルーム内に取り付けました。都合の良い場所に機材を取り付ける予備のナットが溶接されていましたので、それを流用しています。この部品は重量がありますから、10mmくらいのボルトでしっかり取り付けます。オルタネーターの発する“ヒューン ヒューン”というノイズを除去する働きがあります。

大型ヒューズからの配線には小型の玉子ラグをハンダ付けして、ラインフィルターの端子盤にネジ止めします。このフィルタは入力、出力の極性はありません。プラス側だけでなく、マイナス側も配線するのがポイントです。 http://www.adonis.ne.jp/mfl-30d.htm

(注)10mmのボルトを締め付けるときは、スパナでは力が入りません。メガネレンチやラチェット、ボックスレンチ等の機械工具を用意して作業しましょう。玉子ラグのハンダ付けは、60W以上のハンダごてでないと、配線にうまくハンダが回らないことがあります。
 
 
● 配電盤
 
これもアドニスのPD-30配電盤です。リレーが内蔵されていて、自動車のAcc(アクセサリー)ラインに連動して主電源(トランシーバーの電源)をオン・オフします。 トランシーバに付属している電源ケーブルと同等の太さの電線を用意して、これらの部品を結んでいきます。

エンジン・ルームの壁面を眺めて見ると、助手席のグローブボックスの裏あたりの位置にゴムのカバーがしてある配線の通り道を見つけました。そのゴムの余裕部分に穴を開け、隙間から細いリードを通して、そこから太い電線をエンジンルームから車室内に引き込みました。 http://www.adonis.ne.jp/pd-30.html

(注)エンジンルームから車室内に電線を通す場合、ボディーに電線が接触しないように気をつけます。接触する場合は緩衝材やカバーを用意してください。
 
 
● HF対応の大型アンテナ基台
 
144/430MHzの高効率アンテナ

FORESTERのバックドア上部に第一電波工業のK400モービル基台を取り付けました。永年使用していますが不具合も無く、丈夫で良い製品です。移設に伴い、古くなったゴムパッキンを市販のゴムシートを加工して新調しました。
http://www.diamond-ant.jp/ama2/ama_2_8_3.asp  

特に気をつける所としては、基台の取り付け位置は可能な限り高い位置が望ましく、ボディーの影響を受けない場所を選びます。よく、バックドアの天地中央部分に基台を取り付けている車を見かけますが、アンテナエレメントの半分くらいが車体の陰になるような設置では、電波の飛びを望むことはできません。

何度も披露している取り付け時のテクニックですが、最初に基台の取り付けネジを六角レンチで締め付けます。その後、一旦基台を取外し、ネジ跡の付いたところの塗装を鋭利なドライバーの先などで取り除きます。そして再度基台を取り付け、同軸ケーブルの外皮部分と、車体が導通していることをテスターで確認します。

もし、導通がなければ基台取り付けネジの部分をさらに綺麗にして、金属が見えるところまで不要なものを取り除いてください。まれにバックドアとボディーが電気的に導通の無い車種もありますから、そのあたりは良く調べておきましょう。
 
今回はこのアース処理に加えて、ボンディングも追加しました。写真でご覧のように、緑の電線で基台とボディーを結んでいます。ボディ側はタッピングビスで取り付けましたから、防水のためにバスコーキングを塗布しておきます。基台側は取り付けネジと直径を合わせたステンレス製のネジを用意して、ボンディング・ケーブルの玉子ラグを締め付けています。これで基台、バックドア、ボディーが完全に導通しています。

(注)基台の取り付けネジの部分で、ボディーに傷をつけてしまいました。タッチアップペンで補修すると同時に、ネジの頭の部分を緩衝材でカバーしました。
 

 
防水のためにバスコーキング  
 
温風を左右に振り分けるダクト
 
 
● センターコンソールにFT-100操作パネルをセッティング
 
FORESTERは大型のセンター・コンソールの下にCDなどを置くスペースが用意されています。そこに小型HFトランシーバーFT-100の操作パネルを取り付けました。トランシーバー本体は運転席の座席下に置きましたが、ここで後席用のエアコン吹き出し口の温風がトランシーバーに当たることが分かりましたので、温風を左右に振り分けるダクトをネットで注文して取り付けました。スバル純正のナビなどを座席下に取り付けるトレイはダクトとセットで約 1万円でしたが、ネット・ショップから入手したダクトだけは2千円でした。
 
 
エアコンの座席下吹き出し口  
 
トランシーバー本体は運転席の座席下に置きました
 
これでトランシーバーにも、後部席にも不具合が無く、FBなセッティングが完了しました。実際の運用では、左足のひざの上に左手を置くと、指の先がFT-100のダイヤルに当たり、とても具合良く操作できます。スピーカーはひじ当ての下に格納して聞きやすくしました。

FORESTERはようやく1,000kmを走破して、クルマにも慣れてきました。オートクルーズが付いていますので、長距離ドライブが快適になり、ついついお出かけする回数も増え、家族からも喜ばれています。快適なモービルシャックも実現し、家族とのマッチングもバッチリの今回の乗り換えは大成功のようです。
 
 
● テスト運用で8J1SとQSO
 
大体のセッティングが終了しましたので、ATAS-100アンテナを取り付け、7MHzをワッチして見ました。少しパイルアップになっているところで、世界スカウト運動創始100周年の記念局8J1Sを見つけました。オペレーターはパイルアップを上手く捌いています。1度目のチャンスでは失敗。2度目でコールバックがあり、RS=59のレポートを貰い、こちらからは59+を返しました。

ATAS-100はFT-100と組み合わせると、7MHz〜430MHzまで、これ1本でカバーするアンテナです。中央部に電動の伸縮装置が組み込まれていて、目的周波数に自動的にマッチングを取ります。


普段、固定局からの運用が中心の方は「HFモービル運用なんて飛びっこない」と思われることでしょう。7MHzの1/4波長ホイップアンテナは短縮しなければ10mの長さとなります。それを2m弱に短縮するのですから、とても効率が悪いのです。そんな悪条件でも周囲が開けた場所を見つけて、タイミングよくコールすることでパイルアップを受けているような記念局ともQSOできるのですから、HFモービルは面白いのです。  

運用の時期、時間、周波数を選び、QSOのチャンスをモノにすればWAC(世界6大陸交信賞)アワード完成も夢ではありません。そのためには、ここで紹介したポイントを押さえて、正しくモービルシャックを作り上げてください。 
 
ATAS-100をアンテナ基台に取り付けたところ。通常のモービルホイップに比べると重量のあるATAS-100を取り付けるため、大型の基台を用意 ハイバンド(21MHz)にチューニングしたときのATAS-100 ローバンド(7MHz)にチューニングしたときのATAS-100
 
 
● 車庫の高さに合わせた短いアンテナを製作
 
ATAS-100は優れたアンテナですが、全長が長いため、装着したままですと車庫に入ることができません。そのため運用の度に取り付けたり、取外したりするのですが、普段のローカルラグチュー用に短いアンテナが欲しくなりました。運用周波数は430MHz帯。市販のアンテナですと30cmくらいのものが主流です。

ハムショップに出かけるとさまざまなモデルがありましたが、どれも3,000円くらいの価格です。高性能は望まないのだから、安ければそれに越したことがないと、いろいろ物色しているうちに、ハンディ機用の特価品を見つけました。50/144/430MHzの3バンドに対応し、全長は15cm程度、SMAコネクタの仕様です。価格は399円(ロケット本店)。
 
FORESTERのラジオ用アンテナがルーフ後部に取り付けられていますが、ラバーで覆われている短いタイプで、このハンディ用アンテナとデザインが似ています。

変換コネクタは千石電子通商でSMA(J)−M(P)を650円で購入しロケットで購入した20mmの同軸キャップ(グラス・ファイバー工研梶A5個組・280円)を加工して見栄え良くまとめました。これに気を良くしてもう一本、秋月電子通商でも高性能の144/430MHz帯ハンディトランシーバー用BNC接栓のアンテナを800円で購入。M(P)−BNC(J)の変換コネクタ(200円)を組み合わせてみました。

この2本の手作り(?)アンテナはカーラジオのアンテナと同じような色合いで、目立たなくてなかなか気に入っています。心配した耐入力も短い方でもアンテナ全体がほんのり温かくなる程度で、今のところ問題なく動作しています。
 
ハンディ用アンテナを変換コネクタを使って車載してみた。 144/430MHzの高効率アンテナだとこうなります。 FORESTERのラジオ用アンテナ
 
 
● 望ましいカーナビGPSアンテナの取り付け位置
 
カーラジオのアンテナの写真で、近くに映っている四角い黒い物体はカーナビのGPSアンテナです。以前のメーカーオプションのカーナビでは、ダッシュボードの中にGPSアンテナを設置していましたので、大雨の日に自車位置が捉えられなくなって困ったことがありました。今回はメーカーでの取り付けを止めて、カーナビはディーラーオプションとして、GPSアンテナの取り付け位置まで指定しました。  
 
ついでに、デジタルTV用のアンテナは後部座席のさらに後ろの窓に貼り付けるように指定。担当営業員の「感度が悪くなりますよ」警告は無視して、見栄えと視界確保を優先しました。何も指定しないと、フロントガラス上部に貼り付けられるようです。  

ディーラーオプションのカーナビを選択しましたので、ハンドルの左側に付いているオーディオのコントロールボタンが使用できなくなりました。付いているボタンが働かないのは気分が悪いので、赤外線式の社外(現在は純正指定の商品もある)学習リモコンアダプタ(ステアリングリモコンアダプター)を購入して取り付けています。
 
フォレスターのハンドル部分。握りの左右にスイッチが装備されている オートクルーズコントロールの操作ボタン(右側) オーディオ装置の操作ボタン(左側)
 
ィーラーオプションで装着したPanasonicのカーナビ カーナビの赤外線リモコン受光部 社外赤外線リモコン発光部(左のピラー上部に設置)ここから受光部に光を送る
 
カーナビ付属のリモコンの操作をステアリングリモコンアダプタに学習させて使用します。すべてのボタンを登録することは出来ませんが、音量の増減、ラジオ、TV、HDDミュージックなどの選曲(局)操作等が行えます。


クルーズコントロールは、一定の速度で走る場合、アクセル操作をしなくても、自動的に速度をキープしてくれる装置です。この機能は開発当初(昭和40年代後期)はセンチュリーやクラウンなど、高級車に装備されていた装置でした。米国の高速道路をマツダMPVで走った時に重宝しましたので、この際メーカーオプションでの装着を選んでおきました。 ついでにセキュリティのためにキーレスエントリーも取り付け、ずいぶん豪華な装備になりました。
 
社外の赤外線ステアリングリモコンアダプター(5,000円で購入) キーレスエントリーも取り付け 同軸ケーブルなどを固定するのにマジックテープを使用します。
 
 
● マジックテープを機器の固定に使用
 
配電盤やトランシーバー本体などの機器、同軸ケーブルなどを固定するのにマジックテープを使用します。起毛のカーペットにはそのままで張り付きますから簡単、便利な商品です。いろいろとおもちゃを取り付けましたが、最後にレーダー検知器をセットして、安全運転に役立てます(ナンノコッチャ)。
 
最後にレーダー検知器をセットして、安全運転に役立てます 膝に手を伸ばすと自然に FT-100 のダイヤルに触れる
 
de JF1GUQ/KA8J
 

QTC-JAPAN.COM 2008.04.02
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