FCZ研究所 寺子屋シリーズ#243

スーパーアンテナバランの製作

By Toru Kato,JG1RVN
 
同軸ケーブルと平衡アンテナ(ダイポールアンテナなど)の接続は、 いつも悩みます。50MHzでは別稿でご紹介したシュペルトップの活用が便利ですが。HF〜50MHzの広帯域ともなると、フェライトコアのバランが便利です。FCZ研究所ではアンテナバランキット#048を発売していますが、このほど #243スーパーアンテナバランキットを発売しました。
1. おもな仕様
スーパーアンテナバランの仕様
周波数
HF〜50MHz帯
インピーダンス
50Ω
耐電力
50W
コネクタ
BNC-J
インサートロス
0.5dB(50MHz)
価 格 
¥1,000
2. いままでとの違い
いままでの#048バランはコアに単線を巻いていくタイプでした。 この#243スーパーバランは3色の電線をよじってトライファイラ巻きにします。特に50MHzでのインピーダンスの安定さが格段に勝っています。 ただし作業は若干難しくなりました。 寺子屋シリーズの難易度では「中級」 となっています。キットにはBNC-Jコネクタ、パーツ、蝶ネジなどが入って います。ケースは穴開きではないので加工が必要です。横着をして、使い古した ハンダゴテで、エイヤッと穴を開けてから、リーマとカッターで成形しました。
3. キットを製作にトライ
(1)トライファイラ線の作成
約1.2mの電線3本が入っていますので、これを揃えて、2つ折りにして、 さらに2つ折りすると約30cmの3本線が4組み出来上がります。 私のキットでは黒、黄、赤でした。別の色の線が入ってきたら、それぞれ 読み替えてください。

(2)コアへの巻き付け
トライファイラ線を4本平行に揃えるようにして、フェライトコアへき付けていきます。この作業は、ちょっと大変でした。 コアへの巻数は線が穴へくぐったら1回としてカウントします。 4回穴へくぐったらおしまいです。3本撚り線が4本で4回入ることから コアへ通っている電線の数の合計は48本で、ほぼコアいっぱいです。

(3)接続線のハンダ付け

巻き始めを入り口、巻き終わりを出口としましょう。 束の色を良く見ながら、1.5cm程度を線を剥いて、入口の黄4本をハンダ付け します。続けて黒4本、赤4本をハンダ付けします。 反対側の出口の黄、黒、赤も同様に、同じ色どうしをすべてハンダ付けして いきます。この段階で、入り口3本、出口3本に接続線が集約されました。


(4)バランの入出力の接続

ここで一度説明書の回路図を見てください。 一応、説明の都合、Aを赤、Bを黒、Cを黄とします。
・赤の入口側(A)をBNCジャックの心線に接続します。
・赤の出口側(A’)と黒の入口側(B)を接続します。 ここからアンテナ端子の片方へ接続します。
・黒の出口側(B’)と黄色の入り口(C)を接続します。 ここからBNCジャックのGND(アース)側に接続します。 ・最後に黄色の出口(C’)をもう片方のアンテナ端子に接続して 完了です。
頭の中で接続線が混乱しないように、落ち着いて作業してください。 ちょっと線をカットしすぎたところがあり、アンテナへのラインは紫の線で補充しました。
4. ハンディーDPへの応用
手持ちに1.5mのホイップアンテナがありましたのでこのバランに続して50MHzのハンディーDPを試作してみました。 同軸ケーブルは手持ちがM型でしたので、BNC-P−MJの変換ケーブル を使いました。本当は50ΩのBNC-Pの方が良いですね・・・ V.S.W.R.はバッチリ50〜53MHzまで1.5以下です。
旅行先で軒先アンテナとして使う場合には、靴下掛けに吊る下げると 遠目には洗濯物のように見えるのでカメレオンタイプのアンテナになります。 50W耐電力ですのでHF帯の移動運用にも活用できそうです。 ケースはプラスチックですので、野外でDPを作るときは、波形碍子 (秋葉原のロケットアマチュア無線本店で購入可)を使って、引っ張りの力 を碍子で受け止めるように工夫すると良いでしょう。

発売:有限会社FCZ研究所 〒228-0004 座間市東原4-23-15 電話046-255-4232

東京・秋葉原の秋月通り手前「千石電商」1Fで入手できます。
 
 レポート&写真:JG1RVN 加藤 徹 (2000.12.04)

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