FCZ研究所 寺子屋シリーズ 067

50MHz AMポケットトランシーバキットの製作

By Toru Kato,JG1RVN
 
AMが唯一残っている50MHz帯では自作も盛んです。 そこでFCZ研究所のキットを組み立ててみました。
1. 回路構成
送信は2SK192A-GRによる水晶発振(50.62MHz)を2SC1815Y で電力増幅するとともに、LM386でAF増幅された信号で AM変調します。マイクはECM(エレクトリックコンデンサーマイク)が内蔵されています。

受信は2SK241GRで高周波増幅され2SK192AYで超再生検波 を行い、さらに同じ2SK241GRで低周波増幅してクリスタル イヤホンを鳴らします。 電池は006Pの9V。ケース付きです。アンテナはBNC端子から別途おのおので用意したアンテナをつなぎます。
2. 製 作
(1)キットは袋詰めされています。
部品袋、取扱説明書、 ケースが入っています。上級向けキット。 お値段は¥7,150。(左下写真)
(2)アイスクリームのカップで部品を仕分けします。
半導体、 抵抗、コンデンサなどに分けて整理します。抵抗はカラーコードで 見ても良いのですが、面倒ならばデジタルテスターで値を直読してしまいましょう。(右下写真)
(3)実体図を回路図の両方を見比べながら、基板の上に部品をハンダ付けして組み立てていきます。 部品のリード線はヤスリで磨いてからハンダ付けすると良いでしょう。背の低い部品から先に取付けます。コイル類は最後です。(左下写真)
(4)ケースは丁寧に折り曲げて製作します。 ここで注意したいのはイヤホンとマイクのジャックの方向です。GND(アース)が上に来るようにネジ止めします。ここにスズメッキ線が乗って基板を固定するのです。(右下写真)
(5)基板ができました。
部品配置のうち、RFC(チョークコイル) の場所、半導体の方向を間違えないように注意してください。L1とL4は基板の底面スレスレまで押し込んで同調します。コアを 傷めないようにFCZ調整棒または割り箸を利用。
(6)アンテナへのマッチングを向上させるために50pFほどのTC(トリマコンデンサ)を直列に挿入してみました。
TCをぐるっと回して最良点を求めてください。これだけで20%ほどPowerUP! L2コイルの同調もしっかり取れました。
(7)クリスタル発振をしっかりさせるために、ケースからC5の足(GND)へアースを落としてみました。またコイル類のアタマも スズメッキ線でつないだところケースの開け閉めでの特性変化がなくなり調整が楽になりました。
(8)ちょっとレトロとパワーアップを狙い、終段の2SC1815(Y)を 手持ちのHFEのやや高い2SC945に換装。
(6)のアンテナマッチング 効果もあり、20mW出力になりました。オリジナルの2SC1815(Y)では 約10mWです(個体差があります)。コイル類を最終調整します。(右下)
(9)完成しました。イヤホンを挿して電源オン。送受切替スイッチ で交信します。アンテナはFT-817付属のものや、MIZUHOのピコ6の アンテナが利用できます。(写真左)
(10)おまけです。秋葉原中を探したら、店の棚の下の方から隠れていたMIZUHOのAN50を見つけました。FT-817が大人気 ですから、たぶんアンテナメーカーから50MHzのBNCタイプの アンテナが出てくることでしょう。(写真右)

実際の発振周波数は50,618kHzくらいでした。コイル調整はL1、L4のコアを底ぎりぎりまで下げてから、上げる方向で調整するのがコツです。パワー測定はFCZ#206 QRPパワーメーター を使用しました。受信は6m帯のトランシーバで 50,62MHzでキャリアを出して受信しながら同調すると良いで しょう。 C17のコンデンサの容量は私の場合は10pFで最良 でした。

このキットは、秋月の通り沿いの千石電商1Fの奧で買い求め ました。ついでに秋葉原でアンテナマッチング用の50pFのトリマ コンデンサと調整用の10pFのセラミックコンデンサ、もしあったら 2SC945を買い求めて来ると良いでしょう。 あなたも自作のトランシーバで6mAMを始めてみませんか? レトロな感じですが、超再生RXの感度も抜群です! 20mWのQRPpでもアンテナ次第では長距離も狙えます。
 
 写真&レポート:JG1RVN 加藤 徹 (2000.11.05)

(c) All Rights Reserved WWW.QTC-JAPAN.COM 2001
▼関連ページ
■FCZ研究所
■MIZUHO PAN-62

▼バックナンバー
■6mAMポケトラ
■スーパーバラン
■1石ラジオ
■7MHzLPF
■シュペルトップ
■NCA40A
■楽しいQRP
■K2 Power con
■PIXIE2