海外の話題 スペイン・アマチュア無線連盟 (URE)

 by Hiromichi Fukuda  JA1IFB/KA1Z

[Radio Arcala 懸賞論文入賞者]
 
スペイン・アマチュア無線連盟

今回は極寒の夜空に輝くオーロラ・ショーを観測しながら、新しいアマチュア無線の幕開けを告げる「Radio Arcala OH8X」のお話です。とはいっても、出典はこの 3月10日に取材許可を得たばかりの、スペイン・アマチュア無線連盟ホーム・ページ「Union Radioaficionados Espanoles、略してURE」であります。

UREホーム・ページのロゴ スペイン・サンセバスチアンのサンセット風景

UREのホーム・ページはビーム・アンテナ調整をあしらった愉快なロゴから始まります。筆者はスペイン北部沿岸にある、サンタンデール、ビルバオや写真のサンセバスチアンのレストランでテラスの椅子に腰掛け、トーレスのブランデーを飲みながらぼんやりと海を眺めることが好きでした。

アマチュア無線の免許保持者約 58,700名を擁する情熱の国スペインで1949年 4月1日にUREは設立されました。EA7MK、ジエオ・ツジロー会長が連盟を統括し、全土20地域に居住する会員約30,000名を束ねています。UREの会員への業務は、毎年9月号を除き「月刊ラヂオ機関紙の発行」、「QSL転送」および「第三者によるアンテナ保険」、「Eメールとホーム・ページへの誌面提供」などで、2009年度の年会費は1名当たり少し調整があるためか約 80ユーロになっています。


 
◇ ニュース・フラッシュ
 
「51st JARL Annual General Meeting en Kushiro」 今年 5月に北海道、釧路で開催される第51回JARL 総会の案内がニュース・フラッシュで紹介され、記念局8N8TKSのQSLカードはJARLビューロへと、同時に「パラオ・グアムと日本への観光ツアー」の広告もちゃっかりと添付されていました。
アマチュア無線の受験参考書
スペインUREの月刊機関紙
 
新しい波 − Radio Arcala OH8X −
 
通常の交信とインターネットの仮想空間で双方向通信を利用して、15から20歳の青少年に新しいアマチュア無線の魅力と手法を提案するOH8X に関する記事を2009年 2月20日のURE ホーム・ページで見つけました。紹介記事を読むうちにOH8X への連絡文は英語とスペイン語が指定されていること、スペインのアマチュア無線家達が直ちにこのニュースを取り上げたことの感性に少なからず驚きを覚えました。
 
特記すべきアンテナ
 3.5MHz および 1.8MHz バンド用
       3エレメント・八木アンテナ
 タワーの高さ
 100m
 3,5MHz用ブームの 地上高
 90m
 1.8MHz用ブームの 地上高
 80m
 総 重 量 
 39.6トン
フィンランド・オウルのOH8Xのアンテナ群
OH8X 無線局はフィンランドのヘルシンキから真北へ約500キロメートルの、昼間でも気温がマイナス7度という極寒のオウル地方(Oulu)にあります。詳しくは分かりませんが、アンテナ群から判断する限り、放送局並の設備を稼動して国際コンテストに参加する計画です。オペレーターにはかの有名なOH2BH、マーティさんもいます。

ここまでは大型アンテナと無銭設備を有する強力なコンテスト局と何も変わりがありません。しかし、お空での交信の他に、現代青少年の得意なインターネットの仮想空間を通じて双方向の意見、情報交換などの手法を導入して青少年の心を捕まえようとする提案が斬新です。手始めに熱心な18歳のアマチュア無線家の眼から見た新しい提案論文を懸賞募集しています。
 
◇ 懸賞論文の要件
 
@ 18歳の熱心なアマチュア無線家の目から見て、15から20歳の青少年を対象に アマチュア無線の魅力を語り
   かける
A アマチュア無線の歴史を紹介
B アマチュア無線の問題点の抽出
C 高度な、また、複雑なエレクトロニクスの魅力を説明する
D 前向きな思考態度で特異な提案をする
E アマアチュア無線の将来を熱っぽく語る
F 論文は英語またはスペイン語で250語以内にまとめる 英語論文はoh8x@sral.fi 、 スペイン語論文は
  yv5amh@iaru-r2.org へ提出する
G 論文の締切日は2009年 3月15日
H 入選の上位3論文には素晴らしい優秀賞が授与されます
I 懸賞論文の審査委員は次の 8名
 
氏 名
呼出符号
所 属
肩 書
 Hans Blondeel Timmerman  PB2T  IARU Region 1
President
 Reinaldo Leandro  YV5AMH  IARU Region 2
-
 Dave Summer  K1ZZ  ARRL
Secretary
 Olaf Lundberg  G0CKV  RSGB
-
 Tonno Vahl  ES5TV  ERAU
-
 Hans Johansson  SM0IMJ  SSA
-
 Juha Hulkko  OH8NC  Radio Arcala
-
 Martti Laine  OH2BH  Radio Arcala
-
あとがき
 
初めてスペイン・アマチュア無線連盟のホーム・ページに目を通した名刺代わりの紹介記事になりました。デイトン・ハムベンションにおけるアメリカARRLを皮切りに、ドイツDARC、英国RSGB次にフランスREFIARU第一地域を経由して、今回のスペインUREでも、アマチュア無線の再構築について各連盟による新しい試みが進行していることが今さらのように筆者の心を揺り動かしました。未だ太陽は静かで黒点が観測されず種無し西瓜です。この時期アマチュア無線の将来を思い巡らすのも大切と考えています。                    (おわり)
 
出典: http://www.ure.es
 
 




The Radio Arcala Essay Contestの論文はES5TV,G0CKVおよびK1ZZ,SM0IMJ,OH8NC、PB2T,YV5AMHの7名の審査員により厳正に審査され、2009年 4月29日に入賞者が発表されました。 アマチュア無線の魅力を語った19歳の大学生2E0NCGM.Dumpleton 氏が、KC9OQOJ.Scott 氏とW0DZB.Wood 氏を僅少の差で論旨の卓越性が評価され第一位に決まりました。なお、スペイン語の部では、アルゼンチンのアマチュア無線家、LU8DXD.Salom 氏の論文が最優秀であったことを紹介しておきましょう。

■ 第一位入賞論文の要旨

今、外国の誰かと話がしたい。良いか悪いかを別にして、マイクを取り上げコンピュータのスイッチを入れれば簡単である。あなたはマイクまたはコンピュータで話ができます、いとも簡単それとも退屈ですか?

19歳の大学生として、私はアマチュア無線が偉大な趣味そうして喜びだと考えています。はい、私は書物で勉強をして数種の試験を受けねばなりませでした。しかし、この趣味は私に自立することと容易に人々と話をする自信を与えてくれました。

私は今までに100カントリーの人々と話をすることができました。はい、100カントリーです。たった電球の5分の1の電力と短い針金のアンテナです。このような簡単な無線機器で、太平洋上の小さい、遠隔の島ココスやニュージランドの誰かと話ができると考えただけでも驚くべきことですね!

ちょっと良いことは? 無線で誰かと会い、彼らと手紙や写真を交換する。そうして、あなたが彼らの国へ招待され、そこ国に多くの予期しない好機があります。私はロシア、オーストラリアとアイスル・オブ・マンに友達がいます。

携帯電話とインターネットは常時使用します。しかし、これらの喧騒から離れ、アマチュア無線機のスイッチを入れる、そこには全世界の人々があなたと話をするために待っています。 Mark

出典: www.iaru.org 2009年 4月29日付、Region 1、ニュース速報版
     http://www.rsgb.org/

 
 
 
 

QTC-JAPAN.COM 2009.03.13
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