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■Hiroki Koyama, 7K1NAQ
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■ヨルダンの免許申請
『ヨルダンって今の時期危なくないの?』
友人や家族から届いたメールにはみな同じようにこの質問が書かれていました。 4月下旬からフランスに出張していたところ、ヨルダン在住のJY9NY
山崎さんから「時間を作って遊びにおいでよ」とのお誘いがありました。(それも29MHz のFMでのQSOで)
出張の予定も当初の計画から少し延長しなければならなくなっていて、その間にたまたまフランスにもゴールデン ウィークがあることがわかり、5日間の連休を利用してヨルダンに遊びに行くことを決めたのでした。
そう、前もって計画されたものではなく衝動的な旅行だったのです。 友人や家族の心配をよそに本人はまるでリゾートに行く気分でしたが。
せっかくヨルダンに行くんだったら無線を運用しないわけにはいかないでしょう。 というわけで山崎さんに免許申請の段取りをして
いただくことに。
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| 写真は免許手続きを行うJY5IM イブラハムさん |
ヨルダンではアマチュア局の免許はヨルダン王室アマチュア無線協会が代理して局免許の発給事務を行っています。
あらかじめ従事者免許と局免許、それにそれぞれの英訳をFAXで送り問題ないかどうかを事前に確認してもらっていました。
本来は総務省に英文証明を申請してそれを送ればよいのでしょうが、今回はそんな時間的余裕もなかったので英訳は自分で 作成しました。
5月9日(木)の早朝3時にヨルダンの首都アンマンに到着し、山崎邸でいったん睡眠をとったあと、 正午に王室アマチュア無線協会のクラブハウスを訪問し、そこでJY5IM
イブラハムと会いました。
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申請書類
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彼がアマチュア局の免許発給の事務手続きを行っているとのこと。 日本の無線従事者免許および 局免許のコピーと英訳を照らし合わせ、問題がなければ免許申請書(1枚ペラ)に必要事項を
記入し、免許料の30JD(約5,100円)をその場で支払って手続き完了。
一時的なビジターには2週間を限度としたテンポラリーの免許が発給され、JY8のプリフィックス が使用されます。 サフィックスは2文字で、AA、BBのように重ならない文字列で好きなものを選べと言われました。過去に使われていないかをチェックして空いていれば希望のコールサイン
がもらえます。(ということは先着600名限定?) 再びヨルダンを訪問して運用する際には連絡すれば同じコールサインを発給してくれるとのこと。
ちなみに1年以上滞在する外国人局には JY9のプリフィックスが使用され、免許は1月1日から12月31日までの1年間が有効とのこと。
この場合の免許料はテンポラリーの倍の60JDとのことで、11月に免許をもらおうが1年分を 支払わなければならないそうです。
さて免許状の用紙とタイプライターがテーブルの上にあったので、その場で免許状を作成してくれるかと思いきや「できたら後で電話するから」と言われました。
それでもすぐに運用を開始して良いとのこと。 ちなみに常設局も「あとで電話する」と言われたっきり、未だ免許状を貰っていないらしい。(笑)その後6月になって日本大使館宛に山崎さんと私の免許状が届きました。
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| 左から、JY8AQ
小山、 JY5IM エイブラハム、JY9NY 山崎さん |
王立アマチュア
無線協会のクラブハウスとアンテナ |
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| ■運用開始 |
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| アンマンの高台にあるアパートで市内を一望できる |
コールサインを貰いさっそく運用か? と思いきや、JY9NY山崎邸に戻りまずは免許受領のお祝いという名目でビールで乾杯。(笑)
昨晩というか早朝に寝たのでビールも入ったおかげで眠くなり、ひとまずはシエスタ(お昼寝)をすることに。
山崎さんはアンマン市内の高台にあるアパート(と言っても広くて、床は大理石張りの豪華版ですが)にお住まいで、シャックがある部屋のバルコニーからは
アンマン市内が一望できます。
近くには日本大使公邸や米国大使館も立ち並ぶ高級住宅街で、これと言って高い建造物もなく「これは飛ぶなぁ」と 実感させてくれるロケーションです。
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JY9NY山崎さんのアンテナとシャック
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無線機はKENWOODのTS-2000がメインに使用されています。アパートの屋上に手作りのルーフタワー(ちゃんと 溶接されています)があがっていて、その上にミニマルチアンテナのトライバンダー(14,21,28)の2エレメントHB9CVと、6m用の4エレメントHB9CVがあがって
います。 今回のJY8AQの運用はこのシャックをお借りして運用しました。 シャック内にベッドも用意されていて、24時間好きなときに運用できるように
してくださっていたのですが...まぁよく寝たこと。(笑 )
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広々としたシャックでPSK31の運用をしているJY8AQ(筆者)
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当初 SSTVでの運用を中心にJA向けにサービスを行う予定でしたが、JY-JA間の伝搬はあまりよくなく 頻繁にCQ画像を送信するものの、JAからの応答はありませんでした。 ヨーロッパからの信号は強く
ひっきりなしに画像がノートPCの液晶上に映し出されていました。
JA0SC吉池さんの画像が1度映し出されたのですが、残念ながらQSOには至りませんでした。 PSK31では多くのJA各局とQSOすることができました。 またヨーロッパでPSK31を運用している局数は
とても多く、ウォーターフォール表示にしていると滝のように信号が表示されます。
まるで休日の日本の 7MHzでのSSBのような賑わいです。 意外とJY-JA間で伝搬が良いのが29MHzのFMです。 常設局のJY9NYも日ごろは29.300MHzをつけ
っぱなしにしていて、よくJAの局とラグチューしています。 今回の運用でも数局と29MHzFMでラグチューさせ ていただきました。 5月9日から11日までの3日間のヨルダン滞在中に21MHz
PSK31, SSBを中心に 150局以上とQSOいただきました。 QSLカードはホームコールの7K1NAQ宛てを指定させていただきました。
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■ヨルダンの日本人常設局
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ヨルダンの首都アンマンには、今回お世話になったJY9NY山崎さんの他に、JY9NX田原さん、JY9NZ吉田さんがいらっしゃいます。 特にJY9NX田原さんは
とてもアクティブで、この3年間の滞在中に6mで150カントリー以上を 獲得されたとのこと。 コンテスターと してもその名を世界にとどろかせていて、一緒に赴任されているご家族のご苦労がうかがえます。(笑)
お宅にお邪魔させていただいた時もICOM IC-756PRO+リニアアンプで「キレ」のある運用をしていらっしゃいました。 JY9NY山崎さんは2002年11月まで、JY9NX田原さんは未定ながらも、すでに3年間赴任しているのでぼちぼち転勤の可能性ありとのことですので、JYとのQSOが未だという方は今のうちがチャンスかも?
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JY9NX田原さん
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JY9NZ吉田さん(左)とJY8AQ(筆者)
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JY9NZ吉田さんは昨年末までアンマンに赴任しておられ一旦は任期満了で帰国されていましたが、この4月より シニアボランティアとしてヨルダン大学で電子工学を教えられるため再赴任してこられました。 現在アンテナを
整備中ですが、屋上が傾斜屋根のためダイポールアンテナ程度しか難しいとのお話。 2004年3月まで滞在のご予定です。 吉田さんのアパートの1階には象牙海岸共和国の領事館もあったりします。(笑)
アンマン市内には日本人以外にも比較的アクティブに運用している局が3、4局いるそうです。 なおヨルダンでは前国王がお元気だった当時には国王自らがアクティブに運用していたこともあって、国家試験も
実施されていたとのことですが、残念ながら96年以降は国家試験は行われていないようです。 従ってヨルダン国民がこれからアマチュア局を開局することはかなり難しい状況下にあって、外国人の滞在者が運用許可をもらって運用する以外には局の増加は見込めない状況です。
なお、今回の私の運用許可取得は、JY9NX田原さんをはじめ現地に滞在していらっしゃる日本人局のこれまでの積極的な働きかけと、節度ある運用の実績のおかげでスムースにことが運びました。
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■ヨルダンって危なくないの?
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山の手の風景
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家族や友人らの殆どが心配していたのですが、お隣のイスラエルやイラクとは事情は異なって情勢は安定しています。 報道などで「ヨルダン川西岸」という言葉が流れるだけで、遠く離れた日本に住む多くの人は危険地帯との認識を
持ってしまうんでしょうか。
ちなみにヨルダンはヨルダン川の東側に位置しています。 第一に危ないところに 「遊びにおいで」とのんきに誘う人もいないでしょう。(笑)治安も安定しており人々も親切です。よほどパリ市内で
地下鉄に乗っている時の方が緊張感が必要かもしれません。 首都アンマンは近代的な中規模都市といった感じでしょうか。
市内の繁華街にはお馴染みのファーストフードレストランも並び大型スーパーもあります。 インフラも整備されていて、 ちゃんとADSLもサービスされています。 滞在中も山崎さん宅から常時接続のインターネット環境を使わせていただきました。
ただし土地柄水は日本のように豊富ではなく、アンマン市内では週2回日程度しか給水されないとのこと。 わずか3日間ばかりの滞在でしたが、とても癒された休暇を楽しむことができました。
滞在中のお世話をしてくださった JY9NY山崎さん、海外青年協力隊員の伊藤じゅん子さんをはじめとする皆様に御礼申し上げます。 ありがとうございました。
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小山 弘樹 (Hiroki Koyama) 7K1NAQ, KG6GKM, JY8AQ, ex.JF6CFT,
ex.JA6YAP
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写真と文:小山弘樹 7K1NAQ 2002.06.23
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