144/430MHz帯FM デュアルバンドトランシーバ

STANDARD C7100 の使い心地 20Wモデルの場合
By Shinzaburo Kawai,JA1FUY
 
はじめに
C7100の製造元は潟oーテックス スタンダード(旧八重洲無線)です。そして同社の100%子会社の潟Xタンダードが販売を担当しています。社名を潟oーテックス スタンダードに変えてから、HF機はYAESU、V/UHF機はSTANDARDブランドをそれぞれ使い分けるようになりました。(ご参考:米国ではFT-7100で発売されています)

C7100は、 オーソドックスなスタイルを守りながら全体を丸みを帯びたデザインで統一してあります。大型の液晶ディスプレーを中央に据えてオレンジ色の温かみと安定感をかもし出しています。ディスプレイの周りにはスイッチとつまみ類を合理的に配置して飽きのこないフォルムを作り上げています。多彩な機能を簡単操作で引き出せる設計は、「現場の運用を知り尽くした設計陣」から生まれたSTANDARD伝統の企画力がなせるワザと観察しましたが、いかがでしょうか。
C7100と430MHz帯アンテナ直下型受信アンプのコントローラー(Wave Gear GC-13DA)(下)幅140cmのほぼ同サイズ。 コントローラーケーブル(別売)でフロントパネルと本体を接続しました。セパレートキットのYSK-7100は4,500円です。

はじめに付属のマニュアル(A5判、41ページ)にしっかり目を通しました。アマチュアはいきなり電源スイッチをONにして操作する傾向がありますが、コンピュータライズドされたトランシーバを扱うには、それなりの方法を覚えてから運用本番に臨んだほうが褒められるのは事実です。それでも、せっかちな方が直ぐに触ったとしても、周波数を変えるダイヤルツマミやVOLツマミ、SQLツマミの操作ぐらいでしたら、トランシーバを壊すようなこともありませんし、とりあえず受信ができますので、交信を聴きながらマニュアルを片手に操作を覚えるのも悪くないでしょう。もし、フリーズした場合は、オールリセットを試みてください。
[V/M]・[MHz]・[REV]キーを同時に押しながら[POWER]を押します。
これで初期値(工場出荷時の状態)に戻ります。ただし、オールリセット前に設定したメモリーなどはすべて初期化されてしまいますが、直ぐに使い始めの状態に戻りますので覚えておかれると役立ちます。

V&V/U&U機能
C7100のの特徴はV&V/U&Uの同時受信にあります。交信しながら同一バンドあるいは異なるバンドをワッチでき、自在に二つのバンドを行ったりきたり、あたかも同一のバンドの如く運用できる便利さがあります。MAINバンドでラグチューしながらSUBバンドを待ち受けするなど使い道はいろいろです。液晶パネルに代表的な操作法を書き出して見ましたのでそちらを参照ください。
スイッチの働き
次にフロントパネルの8個のキーについて説明しておきます。いずれのキーも押す時間により二通りの機能を持たされています。0.5秒以内のチョン押し(ここだけの表現です)と、0.5秒以上の長押しです。この機能を覚えますと、C7100の操作の半分は理解したことになります。
キー
キーを押す時間
動 作
BAND
0.5秒以内
押すたびにMAINバンドの周波数が144MHz帯または430MHz帯に切り換わる
0.5秒以上
セットモードになります
V/M
0.5秒以内
押すたびにVFOモードとメモリーモードが切り換わる
0.5秒以上
メモリー書き込みモードになる
HOME
0.5秒以内
押すたびにVFO(またはメモリー)モードとホームチャンネルが切り換わる
0.5秒以上
MAINバンドとSUBバンドに同じ周波数を設定して、同時に受信することができる。V&VまたはU&U受信を行うことができる
MHz
0.5秒以内
一時的に1MHzステップで周波数を変えることができる
0.5秒以上
一時的に10MHzステップで周波数を変えることができる
REV
0.5秒以内
レピーター運用時に送受信周波数を入れ替えることができる
0.5秒以上
プライオリティ機能が動作する
LOW
0.5秒以内
押すたびに送信出力が4段階で切り換わる
HIGH/20W MID1/10W  MID2/5W LOW/1W
0.5秒以上
メモリーチャンネルに付けた名前を表示する
TONE
0.5秒以内
押すたびに
ENC→ENC/DEC→BELL→DCS→OFF→ENC・・・と切り換わる
0.5秒以上
スマートサーチモードになる
液晶ディスプレイの表示
[POWER]オンではじめるに出るディスプレイ。電源電圧を5秒間表示した後、周波数を表示します。 V&U受信
(145MHz帯と430MHz帯を同時に受信する)
V&V受信
(145MHz帯の2波を同時に受信する)実際はどちらか周波数をずらして使います。
U&U受信 (430MHz帯の2波を同時に受信する)実際は周波数をずらして使います。 U&U受信
[V/M] を押してメモリーチャンネル番号1を呼び出した
U&U受信
[V/M] を押してメモリーチャンネル番号2を呼び出した
ホームチャンネル呼び出し

U&U受信
[HOME] を押すとMAINバンドを即座に呼び出すことができます。

セットモード操作の一例

[BAND]を0.5秒以上押してダイヤルツマミをまわして機能を選択します。 1APO1−選択します。(初期値:OFF)

[BAND]をチョン押しします。ダイヤルツマミをまわして電源がOFFになるまでの設定値を選択します。ここでは1.5時間に設定して[BAND]0.5秒以上押すと終了です。

C7100の外観はこのように!
C7100(20Wモデル)の丸みを帯びた外観。左側にMAINとSUBバンドのVOLツマミとSQLツマミを独立配置。右側の大型ダイヤルツマミで周波数を合わせます。 シンプルにデザインされたリアパネル。50Ωに調整された144MHz/430MHzのアンテナを接続できるM型接栓です。アンテナデュプレクサーを内蔵しています。
C7100の上面に配置したスピーカーは信号を聞き取りやすく、2W(以上)のオーディオ出力は車の中で余裕の大音量を発揮! C7100の底面。ヒートシンクで占められているほか、型式や技適番号が記載されたシールが貼られています。
セットモードの操作の一例
[LOW]を0.5秒以内押すたびに送信出力が切り替わる。
20W型の場合、HIGH:20W
[LOW]を0.5秒以内押すたびに送信出力が切り替わる。
20W型の場合、LOW:1W
[LOW]を0.5秒以内押すたびに送信出力が切り替わる。
20W型の場合、MID1:10W
[LOW]を0.5秒以内押すたびに送信出力が切り替わる。
20W型の場合、MID2:5W

[BAND]を0.5秒以上押す。ダイヤルツマミをまわして4 BEEPを選択、再び[BAND]を押します。ダイヤルツマミでOFFを選択。[BAND]を0.5秒以上押すと終了です。

セットモードの4 BEEPはビープ音のON/OFF(初期値:ON)です。ONでスイッチ類を押したときにビープ音が鳴り、OFFに設定しますとビープ音が鳴らなくなります。
セットモード操作

1.[BAND]を0.5秒以上押します。
2.ダイヤルツマミをまわして、機能を選択します。
3.[BAND]を0.5秒以上押します。(筆者の場合:0.5秒以内でした!)
4. ダイヤルツマミをまわして、設定値を選択します。
5. [BAND]を0.5秒以上押すと終了です。

セットモードの動作一覧表
機 能
ディスプレイ表示
オートパワーオフ(APO)の設定
1APO
オートマチックレピーターシフト(ARS)の設定
2ARS
ARTSモードの設定
3ARTS
ビープ音のON/OFF
4BEEP
ARTS運用時送出するCWIDの設定
5CWID
ARTS運用時送出するCWIDの書き込み
6CWIDW
ディスプレイの明るさ設定
7DIM
DCSコードの設定
8DCS C
DCSコードサーチの動作
9DCS S
DCSコードサーチの極性設定
10DCSNR
ディスプレイのSUBバンド表示設定
11DISP
DTMF送出ディレータイム設定
12DTMFD
DTMF送出スピード設定
13DTMFS
DTMF送出チャンネル/コードの設定
14DTMFW
ロック機能の設定
15LOCK
PTTロックの設定
16LOCKT
使用するマイクロホンの設定
17MIC
ミュート機能の設定
18MUTE
パケット運用時の通信速度(ボーレート)の設定
19PCKT
[ACC]キー(MH-48A6Jでは[P1])の動作変更
20PGP1
[P]キー(MH-48A6Jでは[P2])の動作変更
21PGP2
[P1]キー(MH-48A6Jでは[P3])の動作変更
22PGP3
[P2]キー(MH-48A6Jでは[P4])の動作変更
23PGP4
RFスケルチの設定
24RFSQL
スキャンストップモードの設定
25SCAN
シフト周波数の設定
26SHIFT
周波数ステップの設定
27STEP
外部スピーカーから出力させる音声の選択
28SPCNT
トーン周波数の設定
29TONEF
トーン周波数サーチの動作
30TSRCH
タイムアウトタイマー(TOT)の設定
31TOT
送信変調レベルの設定
32TXNAR
VFOトラッキング機能の設定
33VFOTR
モービル運用のためのセパレートケーブル

C7100のコントロールパネルを装着したまま車に取り付けて運用できます。ケース寸法は140(幅)×38(高さ)×166(奥行き)mmのコンパクトなサイズですから、ドライバー周辺に取り付けるスペースを見つけるのはそれほど難しくないと思われます。しかしながらC7100のコントローラーパネルを本体から外して、ダッシュボードの見やすい場所に取り付けるのがスマートに取り付けることができます。C7100本体とコントローラーは別売のセパレートキット(コントローラーケーブルとスピーカー延長ケーブル各6m他)で接続します。ケーブルの長さは6mありますので、本体を車両後部に設置することができます。

ハンズフリーの勧め

安全なドライブの観点からは、走行中に液晶ディスプレーを注視したりキー操作を行うのは危険です。なるべくハンドマイクのスイッチとボタン操作にとどめるのが褒められると思います。そのためにはハンドマイクのACC][P][P1][P2]ボタンに良く使う機能をプログラムしておくと良いでしょう。できたらハンズフリーにしておかれることをお勧めいたします。市販のモービルマイクあるいはパソコン用のマイクなどを流用するなどして、マイクを手に持たないで運用できるシステムを作り上げることです。交通事故から身を守り、万一のときでも違反点数を増やさないように日頃から心がけてはいかがでしょうか。

■ご参考
(1)携帯電話等を走行中に使用する場合でも、ハンズフリー装置を使用しているときや、据え置き型のモービル用無線機については規制されませんが、走行中のQSOや無線機の操作に気をとられ、交通事故を起すと安全運転義務違反(道路交通法第70条)となります。
(2)道路交通法一部改正の要点については、「JPHC霞ヶ関ニュース」MH1999年8月号p.94〜95 が詳しいです。
(3)JA1FUY「ハンズフリー装置の試み」Onlineとーきんぐ、ICOM Webサイト 2000年10月30日。 「道路交通法一部改正の要点」を併せてご覧ください。
モジュラープラグ。左がハンドマイクのプラグ、右がセパレートケーブルのプラグです。形状が似ているので要注意です。(筆者はうっかり間違い接続して慌てました) コントロールパネルの裏側を示します。セパレートケーブルのモジュラープラグをここに挿入します。接続は簡単で、一瞬のうちに作業が終わります。 マイクのスイッチ類。ACC:MAINバンドを144/430MHz帯を交互に切り換え。P:VFOとメモリーの切り換え。P1、P2:プログラマブルキー機能を割り当てることができます。
幅140ミリ、高さ38ミリ、奥行き55ミリ(ツマミを含む)のサイズは運転席の間近に容易に取り付けることができます。 手持ちのモービル用スピーカーと延長ケーブル(オプション:YSK-7100に含まれています)。正規の小型スピーカーはSP-7です。
まとめ

まとめにあたり、改めてC7100のフロントマスクを眺めてみました。丸みの帯びたフォルムとシンプルなデザインにますます親しみを覚えます。モービル運用に、またホームシャックの1台に・・・手軽に使えてアマチュアマチュアライフを豊かにしてくれる多機能なトランシーバと実感しました。また、利得の高いアンテナと直下型受信アンプの組み合わせで遠距離交信を試してみたところ、C7100の優れた基本性能を確認することができたほか、ローカルとの交信に、また遠距離交信に手軽に使えて信頼できる1台と確認できました。

トーンスケルチ、デジタルコードスケルチ、ARTS機能(相手局と交信できる範囲にいるかを確認する)などについては、適当な交信相手が見つからないために断念しましたが、面白い有用な機能であると考えており、機会があればぜひ試してみたいと思います。そのほかC7100/C7100Dの定格並びにハイパワーバージョンのC7100Dについては、潟Xタンダードのホームページまたはこちらをご覧ください。
20Wタイプ C7100 59,800円(税別)  ハイパワータイプ C7100D 64,800円 (税別)
オプション
DTMF付きマイクロホン MH-48A6J
\9,800
高音質小型外部スピーカー  SP-7
\4,200
セパレーションキット YSK-7100
\4,500
マイクエクステンションキット MEK-2 
\2,400
パケットケーブル CT-39A
\1,800

潟Xタンダード
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