Hirotada Yoshiike, JA0SC

 
     
  最近世界各地への大型DXペディションのWebサイトには、かならず運用地との伝播予測で「HAMCAP」を使うよう奨めています。当局は始めのうち運用局の局地的な伝播予測などと高をくくっていましたが、最近これに興味を持ち、使ってみようとホームページを開きました。

DXペディション 5A7AWebサイト
また、インターネット検索で紹介記事を探すと、JI1ANI,福井幸人OMの「アマチュア無線 by JI1ANI HAMCAP 伝播予測ソフト」が概略で説明しているのが見つかりました。

残念ながら、使用説明書の日本語訳が見つからないので、「THIRD PARTY TUTORIALS」の1つ「HamCap User's Guide by OH6BG」(の翻訳を試みました。この手のプログラムは、使用説明書を見ないと、真の使い方が分からないものです。翻訳に当たって「電波伝搬」の基礎知識の不足を痛感しましたが、とりあえずまとめました。

また、このプログラムは、フリーウェアですが、付随して「VOACAP」フリーウェア、「DX Atlas」と「IonoProbe 」がシェアウェア(有料)で使うようになっています。VOACAPは、HAMCAPをインストールする前にインストールしなければなりません。シェアウェアのプログラムは、あって良し、なくて良しの存在ですから当局は使っておりません。

まず最初に、VOACAP、HAMCAPプログラムをインストールしましょう。ダウンロード先は、あらかじめ忘れずにメモする。VOACAPの中段にある「Alternative direct download」をクリックします。「セキュリーティー警告」画面で「実行する」をクリック、「ITS HF Propagation 2006.11.18」画面で「Next」をクリック、次もクリック、「 I Agree」、「Install」をクリック、最後に「Finish」のクリックで完了です。ウィンドウズ・スタートメニュー画面にアイコン(ITSHF)ができます。

次に、 HAMCAPの中段の「HamCAP.zip」をクリック。「ファイルのダウンロード」画面で「保存」をクリックします。「ダウンロード完了」画面で「フォルダーを開く」をクリック、その中の「setup」をダブルクリック、「setup-HAMCAP」画面で「next」をクリック、「next」、「next」最後に「Finish」で完了です。ウィンドウズ・スタートメニュウ画面にアイコンができ、あわせて「HAMCAP-1.5」が開かれます。
ではさっそく、使ってみましょう。説明書には目次がありませんので、最初に作成しておきます。
参照してください。

1.序文                              
 1)スタートする  2)5つの表示タブ  3)必要システム
2.Params(パラメーター)タブ
3.Chart(図表)タブ
4.Map(地図)タブ(地域カバー図)
 
 1)地域カバー図  2)HAMCAPの隠れ機能
5.Settings設定タブ                       HamCAP v1.5使用説明書
6.Ant(アンテナ)タブ

 
     
 
「HAMCAP 1.5」の画面
「HAMCAP 1.5」
まず、「HAMCAP 1.5」の画面をみてください。Input parametersとして、「DX QTH」、「DX Call」、「Month」、「Path(Short,Long)」、「SSN」、「Kp」、「Power」その下に「Params」、「Chart」、「Map」、「Settings」、「Ant」とそれぞれ前にアイコンが着いています。最下段のステータスバーは後ほど説明します。

それでは説明書にそって話を進めていきます。スタートで「OR:」のCtralボタン云々では「Settings」タブの「Home」には、座標が入りますが、「Prams」タブには何故か入りません。5個の表示については、随時本文で触れます。必要システムはご覧の通りです。

2.Params(パラメーター)タブ
 

ここで、HAMCAPを動かす基本パラメータ−の設定を行います。「DX QTH」の座標値は、「DX Calll」に自分のコールを入れて得られます。「Month」は自動的に当月、当年が入ります。「Path」大圏パスは、「Short」パスがデフォールトになってますから適宜「Long」パスに切り替えます。

セッティング・タブ
「SSN(サンスポット・ナンバー)」、「Kp」も自動入力です。太陽のアイコンをクリックすると1996年から2007年までの月ごとの値が見れます。「Kp」値は実際には使われないとあります。

「Power」は、自己の出力×0.7で計算した値を入れてください。 ここで、画面の「 Ham Cap 1.5」をクリックすると、この使用説明書のホームページが開き、その最終段にこの説明書の原文サイトのURLが見えます。

5.Settings(設定)タブ
 

3.4.の予測タブに入る前にパラメータータブの説明を先行させます。ここでは、「Chart」と「Map」タブで使うパラメーターを設定します。また、「DX Atlas」(アトラス地図)、「InoProbe」(宇宙気象モニター)の設定は、シェアウェアの関係で省略します。

「Chart」の「Plot MUF」、「Mark Best Hour」はMapタブ上で、赤い曲線と黄色のボックス表示を、トグルで切り替えるようになっています。 「Map」は「ShowSun」が「Map」画面内にその時間の太陽の位置と日中、夜間帯をプロットし、同じく「Plot Path」は「Short」、「Long」パスを貴方の指定によりを描きます。

アンテナタブ
6.Ant(アンテナ)タブ 

画像-アンテナタブ(Ant3) ここでは、貴方自身がお使いのアンテナをTX,RX別に、バンドごと、アンテナタイプごとに「▼(矢印)」をクリックして選択します。

表示された種類以外のアンテナは、ここでは選択できません。バンドをクリックすると貴方の選択したアンテナ・パターンと利得情報が見れます。

他のアンテナ・モデルは、HAMCAPホルダー(当局の場合program files\Afreet\HamCAP\AntBkup\)に設定して入れることが出来ますが、別のアドレスにあるので省略します。

参照How to create Type 13 and Type 14 antenna models of your own?




アンテナタブ
3.Chart(図表)タブ
 

  ここでは、2地点間(貴方のQTHからDX局のQTHまで)の伝播予測する画面が開きます。あらかじめ、Mapタブで、予測するDX QTHをクリックしておかなければなりません。
Chartタブ
予測するのは、時間(UTC、横軸)ごとに、2から30MHzでのSNR(SN比)の中間値で表示されます。

左側にバンド、そこから引かれている緑の点線は、そのバンドの周波数をMHzで表示し、左から右に高くなります。縦の白線は、現在時刻をUTCで左端が0時、右端が24時です。点線上の黄色い四角いボックスは各バンド、その時間、その周波数でのSN比のピーク位置を表示しています。

白いタイル状の範囲が、伝播状況を表示します。白ければ白いほど、その時間、周波数で伝播が良いことを表します。そこに、マウスを当て付近にスライドさせると最下段のステータスバーに、数値が表示されるから確かめてください。 赤の曲線は、統計上、中間のMUF(最高使用周波数)を表示します。ここでMUFは、与えられた電離層経路(path)での、中間の最高使用周波数、また月、SSN(Sunspot number)、時間が定義されます。

Chartタブ
また、この時間で、その月のそれぞれの日に、モード(伝播型式)のための最高観測周波数?"Maximum Observed Frequency(MOF)"があります。この分布の中間は、MUFと呼ばれます。 したがって、赤い曲線は、通信手段での最高使用周波数"MUF"を表わしません。

言い換えれば、中間のMUFは、電離層サポート(?)がその月のその日(15日、30日)の50%で予測された周波数です。そこで与えられた通信手段は、MUFでマークされた周波数でうまく行くかもしれないし、いかないかもしれません。このほかについては、"The MUF and SNR"のサイトを見てください。

最良の時間をマークしなさい。プログラムでは、バンド別の緑色の点線上の最も高いSN比を見つけ、ピーク位置を黄色いボックス(1ハムバンド1ボックス)を指示ます。 チャート画面上でカーソルを動かし、ステータスバーのカーソル位置で予測された値を読むことができます。以下のチャート図で予測値を読みとります。

予測値は、左から、「時間(UTC)」、「周波数(MHz)」、「SN比(dB-Hz)」、「仰角(度)」、「電離層を通過する伝播モード」及び「与えられた時間でのMUF(MHz)」の順です。 予測画面をハードディスクに保存するには、チャート画面上を右クリックすると別のボックスが開き、その中の"Save Image..."クリックで「\Afreet\HAMCAP\」に「ファイル名.bmp指定」で保存される。また右クリックで"Plot MUF"赤曲線と"Mark Best Hour "黄色のボックスが、トグルで表示を切り替えることができます。 2地点間予測の計算で使われるパラメーター値(省略)は、デフォールト値が使われて、ユーザーは修正できません。

Mapタブ
4.Map(地図)タブ(地域カバー図)
 
地図タブ画面は、地球全体を表示しています。画面は、デフォルトで14MHzの予測がされています。図の下部の左に時間(UTC)、右に予測するバンドの選択ボックスがあります。これらは、あなたがクリックして決めます。現在の時間は、時間の右ボタン「|》 」をクリックしてで設定されます。

"Setting"設定タブで "Map Style(Color)"、"Map Resolution(解像度)"の設定ができます。"Map Style(Color)"は"Color"Gray"、"Pseudoの3種類があり、"Gray"が簡単で見やすく定番です。"Color"、"Gray"を選択すれば明るい領域ほど良い伝播状態を表します。

また、"Map Resolution(解像度)"で"High"、"Medium"、"Low"の1つを選択します。"High"高いほど予測は正確になりますが、ここでは、コンピューターの負荷に影響を与えますから、とりあえず"Low"を選択しておきましょう。

Mapタブ2
この画面で、希望する予測地点(例えば、DX運用地)にマウスをあてクリックすると、"Prams"設定タブで"Short"を選択していれば予測地点までのショートパス、"Long"選択していればロングパスで直ちに予測されます。

予測画面の保存は、画面で右クリックして"Save Image"を選択すると別画面が開くので,保存ファイル名「QTH名.bmp(.bmpも記入)」をいれて「保存(S)」をクリックしてできます。

また"Pre-Compute Maps"を選択すれば、「Batch Computation」画面が開き、"All Hours""All Band""Short and Long Path"、すべてのバンド、時間、ショート、ロングパスであらかじめ予測をしますが、時間がかかります。次のメニュー・オプションを使用する前に必ず実行する必要があります。



Mapタブ3
画面の地図上にカーソルを当てれば、最下段のステータス・バーに,当てた地点の予測パラメータ(値)が、左から「座標(緯度N,S、径度E、W)、SN比(dB*Hz)、仰角(度)、電離層を通過する伝播モード(1F2など)、その時間のMUF(MHz)」が数値で表示されます。

 
2)HAMCAPの隠れ機能
 
Mapタブ
HAMCAPには、いくつかの(コンテスト運用、DXペディション期間中)隠された機能があります。 

これは、"Mapタブ画面上で、Ctrlボタンを押しながら右クリックすると、別窓に"Show Sun"などのほか"Maximun Over Hours"、"Maximun Over Bands"、"Maximun Maximorum"、"Generate GIF's"の4つのメニュウ・オプションが現れます。

この機能は、ユーザがすべてのバンドで時間ごとに、事前に予測(計算)した地図(Pre-compute Maps:All Bands+All Hours)を動作させておくことが必要です。

"Maximum Over Hours"
これは、HAMCAPインストールの際指定したディレクトリ-(\Program Files\Afreet\HamCAP\Cache\)に、0時から24時(UTC)で各時間、3から30MHzのバンドごとに、DATAファイル(1データ、6kバイト)で「24時×8バンド=192枚」として膨大なデータが保存されます。

"Generate GIF's"
これは、HAMCAPインストールの際指定したディレクトリ-(\Program Files\Afreet\HamCAP\Gifs\)に、0時から24時(UTC)で各時間、3から30MHzのバンドごとに、その時の予測画面が「Gifイメージ(1枚、6−10kバイト」で「24時×8バンド=192枚」と膨大なデータが保存されます。5A7AのDXペディションサイト参照。

VOACAPのE-層の吸収モデル(方式)に関する注釈
貴方がVOACAPで定義する設定は、HAMACAP予測に影響を及ぼします。あなたが"IONCAP"と呼ばれるE-層の吸収(減衰)モデルを選ぶのに、新たに実行された「システム」パラメタを使用するにのは以下の通りです:

Windows画面にある「ITS HF Propagation」アイコンをダブルクリックして、「VOACAP(アイコン)」を同じくダブルクリックして、左側やや中断の「System」をクリックし、開いた画面の中央にある「IONCAP」をクリックして左上の"Accept"をクリックする。 現用HamCAPは、14MHzまでのロウバンドで、より楽観的な予測をする(古い)IONCAPモデルを使用するようにセットされているから、 VOACAPの最新版を必ず使用してください。 人工ノイズなどのパラメータは、デフォルトが使われて、ユーザーは変更できません。
 
■添付資料: HamCAP v1.5使用説明書
de JA0SC

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