FT-817 試用記 その4

WWコンテストPHONEに投入
 
FT-817をWWコンテストPHONE部門に投入しました。 5Wの実力は、いかに?
1.FT-817の設定
まず自宅で運用するときには表示色をアンバーに変えました。FT-817の マイク端子は右側にあり左手でマイクを持つとクロスしてしまうので。リグの下に 適当な敷物を用意してチルトアップしました。
コンテスト時のスムーズなQSYを考え、メインダイヤルの周波数ステップは COARSE(粗い)にセットしました。バンド内のクイックQSYが できSSBの交信では実用上差し支えありません。 モニター受信機で聞きながらSSBの音合わせをしました。送信キャリアポイント も変更できますが、これはノーマルとし、モニター音を聞きながらマイクゲインを 合わせたところ標準設定の50でOKでした。
マイクの背面のスイッチ は1選択としました。 SelcotrつまみでのクイックQSYを考えて、SSBのセレクターツマミでのステップは1kHzとしました。28MHzでは標準の2.5kHzの方が使い易いかもしれません。 VFO運用時もSELつまみは併用できます。 7MHzではSplit運用を試しました。スプリット設定時のS(plit)の液晶表示が 小さいので運用時はボタン設定や解除を忘れないよう注意が必要です。
ALCメーターは振れ始めのタイミングが、かなり入力が大きくなってから 振れます。したがってFT-817で、きれいなSSBを出すにはALCは振れない程度の設定が良いようです。 相手局のほとんどがハイパワーで混信も多いため、ATTとIPOは同時にON としました。
2.SSBでの運用
日曜日の朝9時前に28MHzと21MHzを試してみました。28MHzは北米がずらっと 聞こえています。21MHzも同様ですが28MHzの方がコンディションは良かった ようでした。コツは、やはりIPOとATTを両方Onにして感度を落として、なおかつSが9+の局を探すことです。これらの、いわゆる「ビッグステーション」 は概してハイパワーですが特にUSAのコンテスト局はアンテナシステムが 素晴らしいので5Wの信号を実に良く受信していただけます。 わずか30分あまりのオンエアーで PY1AK N5YA N7DF VE7SV K0CL K4EA K7JA KH7V KH7R KC1XX PY1NX W6SR K5MR K5XR W5VX W6TK K4XS などが 次々と交信できてしまいました。  

夕刻の8時前に再びオンエア開始!日曜日のこの時刻は、いわゆるTV視聴率の高い時間帯のためTVIやアンプIが気になりがちですが、さすがに5Wではインターフェアーの懸念も少ないと思われ安心してオンエアできました。 スイッチOnで聞こえてきた21MHzのEU局を呼びましたが先方でQRMがある ようでNG。 そこで一度14MHzに降りてみたところ、 LU7YS K5MR KH0R/KH2が次々と できました。午後8時ごろはUSAの方は早朝で混信が少なく5Wの信号を 楽々取ってもらえました。

10分ほど間を開けて21MHzのコンディションが やや落ちたところで、IPOとATTを両方Onにした状態で9+で入ってくる 局をピックアップしてCallしたところ、RK3DWH、RU4PL、SP8BRQが 次々と交信できました。 5Wの信号もコンディションや先方の生活時間帯を 考慮すると、うまく飛ばせそうです。 14MHzで飛ぶんだから7MHzでも飛ばないわけはない、とは思いましたが、 なにしろあのQRMの中ですから、ダメ元と思い、強力な短波放送の合間 を縫って聞こえるUSAの信号を探してみました。7MHz帯はUSAと日本の PHONEバンドが異なるため、スプリット周波数で交信します。

短波放送の合間の7176kHzでK6ZMを発見。サイドからの混信はIF-SHIFTでよけて みました。受信は7066kHzとアナウンスしています。コールすること1回。 なんと一発でフルコールでの応答がありました!7MHzのSSBの5Wの信号は USA本土まで飛んでいっているのです。さらにダイヤルを回すとW6KKが 7164kHzkHzでスプリット7048kHz指定で盛んにCQを出しています。 W6KKを呼ぶJA局がとぎれた合間を縫ってCallすると、これまた一発で 応答がありました。

7MHzのSSBでQRPというのは、いままであまり試した ことはなかったのですが、案外イケてる!ということが実証されました。しかし、まさか5WのSSBで7MHzのスプリット交信ができるとは 思っていなかったので、応答があったときは、とても嬉しかったです。 コンテスト時や忙しそうなDXpediを呼ぶときは特に「 QRP」と言う 必要はないと思います。こちらの弱い信号を受けるだけで、とても注意力を 要するわけですから、交信成立に関係のない余計なことは、時と場合によっては 言わない方がスマートです。 私は、大体、応答があって2回フルコールが取れ なかったら、先方を呼ぶのを自主的に止めるようにしています。 それ以上、 粘っても交信できる確率は低いし、弱い信号で何度も呼びなおしてしまっては、先方のコンテストの局数Runningのタイミングを乱しては申し訳けないので・・・。 

アンテナはクリエートデザイン社の318B-40を25mHで使用しました。 7MHzは短縮ダイポール、14MHzは3エレメント八木、21/28MHzは共に4エレメント八木として動作します。 「5Wのポテンシャルは相当な力がある」というのがWWコンテストPHONEに参加してみた印象です。飛行機でヨーロッパまで飛ぶと結構疲れますが、 FT-817の5Wは、その距離の空と陸の間を一瞬で飛んでいくのですから 大したものです。

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写真&レポート:JG1RVN 加藤 徹  (2000.10.30)

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