高周波理論に詳しい・こだわり系ハムが『おいおい…アラさん、ちょっと待ってよ!』とクレームをつけたくなるような<混入対策・無手勝流>のサワリをワンウェーしちゃいましょう。電波混入も何とか止まり(軽減でき)ます。正直に告白しちゃえば…ボクだって、300+カントリーWKD & 最上級ハム資格所持のベテランハムぶりたい。四十年以上もアマチュア無線やってるんだから、たまには初心者 and 入門者を見下すようなノーガキも言ってみたい。  

…でも、知らないんだから仕方ない!。スミスチャートなんか、何がなんだかまるっきしワカラナイ。
<裏付け=計算式や理論>をしっかりと解説できる他の筆者先生方がウラヤマシイ〜!(絶叫)。

 『アマチュア殺すにゃ刃物はいらぬ、I(愛)の一つもありゃぁいい』とは良く言ったもの…。  
あこがれの新婚生活に突入したり、恋人ができた途端にお空でのアクティビティが下がっちゃう原因の『愛』はまあいいとして、以下は三十数年前の開局以来<愛>には大して恵まれずに飢え苦しみ、『 I 』の方とばかり永〜いお付き合いをしているボクの体験談。

シャックの配置替えと<無手勝流・フェライ トコア術>だけで劇的に R F回り込みを完封、バーボンのグラス片手に思わず顔もほころぶ。細かいコトは解からなくても、試してみる価値はおおありだ。 (1999年3月撮影)
 
電波法規やモールス試験はクラスに関わらず文化系ハムでもやる気になりさえすれば何とかなる。何がなんだかサッパリ理解できないのが、文科系日常生活や仕事には無縁の計算式や見慣れない記号がたくさん出てくる無線工学の試験なんだな。  

で…、ボクの場合、この無線工学試験を何とかクリア、幸運にも<結構毛だらけ資格>を掌中にできた一番の理由が『運の良さ』、そして2番目は無くて、3・4が『記憶力の良さ』&『作ってはバラしの自作体験』に支えられている部分が多かった。計算問題の回路と登場デバイスをじぃっと眺めて正解を想像(?、計算じゃないよ!)現実の数値を思い浮かべながら『そんなわきゃねぇだろ?』の消去法でもって正解をたどったわけ。
だから、様々な体験だけは豊富だけど、所持資格相応の知識なんかある訳がないのだ(…と、胸を張って公言するのも恥知らずだけどね、Hi!)。  

しかも、カリキュレータや表計算ソフトのフォーミュラに頼り切って仕事も日常生活も回っている最近は<手書きの計算>が苦手になってしまって、足し算・引き算位しかまともにできない。この前なんか、電波障害対策事業の一環として隣家の中学生に数学を教えてて、小数点入り割り算を手書きで解いている最中に行き詰まって大恥をかいちまった。『しまった!、カリキュレータを用意させとくんだった』と気が付いた時にはあとの祭り、Hi!。  

そんなボクだから、ハム雑誌の障害対策関連記事で『このフィルターは減衰がXXデシベル…』とか『TVアンテナの給電部分での電界強度がXXマイクロボルト』とか『XXの数値は以下の計算式を使って導きます』とか説明されてもチンプンカンプンでサッパリ判んないんだな。『アラさん、ちゃんと国家試験に合格してるんでしょ?!』なんて突っ込まれようもんなら『う・う・うっ…』、返事につまっちゃうよ。  

悪い見本=こういう無線機やPC配置だとRF出力ケーブルがいろんな配線と絡み合ったり近づいたりで電波混入が起きやすい。RF出力の経路を他の配線からなるべく離すのが無手勝流の基本。 _
えっ?、<上級資格者>としての体面をなんとか保ってるあなたもホントはそうなの…?!。じゃあ、計算&理論抜きの<無手勝流>しかないね…。色々あるけど、今回の無手勝流の基本は大き目のパッチンコア(VKではノイズフィルターと呼ばれている)を沢山用意すること。S○Xと同じで、テクに凝らないと『小さいのは効き目が弱い』から…、あははは!。

ちなみに、VK電監は各種 I 対策に非常に協力的、仰々しい測定器などを持っていないアマチュアがお願いすれば、なんやかんやとアマチュア側の相談にものってくれるし、時間に都合を付けて、測定器満載、アンテナだらけの特装車で手伝いにも来てくれる。  

『目一杯パワーを出して電波障害の調査をしてもいいかい?』今回も、知り合いの日本式ヤキトリ大好き検査官に電話で尋ねてみたら、『ははは、ARAのリニアアンプじゃ、アンテナにとまった鳥がヤキトリになって落ちてくるんじゃないの?。自宅内のフルパワー回り込みチェックは近所が寝静まったコトを確認して深夜2時過ぎ位にやってね!』と、冗談混じりの有難い返事が返ってきた。
 
     
 
 
JAが群がっているDX局のパイルアップの様子を窺いながらインターネット麻雀で遊んでた。JA指定が一段落して、キーイングを開始した途端にダントツトップだった麻雀画面がメチャクチャに…。良く見ればキーのオンオフのたびにいろんなダイアログボックスが勝手に出たり引っ込んだりしている。そのうちにフリーズ…!。機関銃のようなフルブレークインでパイルアップに参加しながらも左手が勝手に動いて上の空でPCをリセット…、ウインドウズも立ち上がらず。当然、麻雀をゲーム途中であきらめてDXingを優先したけどね。  

しかし、貴重な自分のプライベート時間にバーボンをグビグビ飲りながら、インターネット麻雀やUSエロサイトの無料画像ダウンロードやなんかとアマチュア無線の両方が同時に楽しめないのはくやしい。しかも、パソコン(PC)と無線機をつなぐAF結線にも回り込んでいるみたいだ。
 
メインのリニアアンプやSWRメーターなどをアンテナ同軸引き込み口がある壁際に移動、アンテナ切替スイッチも窓際に取り付けて屋内ハイパワー伝送部分を隔離してみたら予想外の好結果が……。 他の配線類は皆無、すっきりしたリニアアンプのRF出力には効き目が確認できたコモンモードフィルターだけを挿入してある。各種ローパスフィルターも試してみたが昔のような効果は体感できない。
 
 
PCそのものは、金属製のケースに入っているのでケースを突き抜けて中のボードなどに直接回り込んでいる可能性は低いと判断、イカ足みたいに後ろ側から出ている各ケーブルがRF小僧の侵入口になっていると目星をつけた。かたっ端からパッチンコアを付けてみたら200Wのベアフットなら皆無、リニアアンプをオンした状態でもPC暴走はかなり軽減。しかし、リニアアンプ使用時にSWRが2近くある7メガとの相性が悪い。  

リニアアンプのRF出力からの同軸ケーブルがPC接続各ケーブルや蛸足ACラインとスパゲッティー状態になっているのに注目、リニアアンプやSWRメーターを同軸引き込み口に近い壁側に、パッチンコア装着済みPCはリニアアンプの反対側に移動してみた。PCのACラインにもMH誌の記事をマネして長男に作らせたラインフィルターを挿入、シャックとは反対側の壁のコンセントに延長コードをつないで差し込んである。  

結果は◎!、フルパワー送信時でも、SSTV運用時を含めてPCへのRF回り込みが『あらあら不思議!』と言える位に消滅した。VK1電監との約束通り、午前4時のバンザ〜イ!  

と…、ここで喜んでちゃイケません。PCI 障害撲滅の快感とともにバーボンをグビッ!、今度は混入度合いを確認しながらパッチンコアを一つずつ外していく作業。アマチュア無線は経済的にやらなくっちゃね…パーツの無駄使いはいけません。ボクの場合、シャックの配置替えの結果、マウスとキーボードのケーブル(これが重要!)、SSTVインターフェース経由のサウンドカード接続ケーブルとPCのスピーカーケーブルへのパッチンコア挿入だけでPCI完封だったけど…。
 
シャック専用の電話線とPC用ACラインは反対側の壁のコンセントから延長ケーブルで引いた。廃物利用のACラインフィルターでも効き目があるのに感心。 PCのイカ足接続ケーブルに適当にパッチンコアを巻き付けたらあらあら不思議…、急にPCのゴキゲンが良くなった。『電波混入対策用の抗生物質』とは良く言ったもの。 (編注)PCは1986年製=撮影:1999年3月
 
一流日本ブランド製TVも内蔵スピーカーの配線がケースの内部で余りに余っている。この<長過ぎ状態>がパッチンコアを巻き付けるマージンにピッタリとは皮肉なもの…。
 
 
12年*ぶりに無線室をアンテナタワー寄りの部屋へ移動した途端にTVIが始まった。自宅に2台あるTVからは、それぞれ10mばかり遠くなった計算だけど、はるか昔、国試の前に勉強したような気がする『電界強度=距離の二乗に反比例する』どころか、『距離の<事情>に正比例』してるんじゃないかと???になる位…。特に超一流日本ブランド名が堂々と輝いている東南アジア某国製テレビは、リニアアンプのスイッチをオフしてさえ音声混入がひどい状況。  *1999年3月当時

試しにタンディー(日本に進出したことがある)ならどこでも500円位で売っている<MADE in CHINA>のハイパスフィルター(HF帯CB混入対策用/下の写真)をTVアンテナ同軸に挿入してみたら画像のシマは見事にストップした。が…問題は音声混入、TVアンテナを外そうが、ACラインにトロイダルコア+キャンセル巻きラインフィルターをかませようがまったく軽減の兆しがない。隣家の大工さんを拝み倒して借用したDC/ACインバーターを使ってACラインから完全に切り離してみたけど音声混入の度合いは変らず…にはビックリ仰天、もう目眩(めまい)が!。  

で…、感電しないようにドキドキしながらTVのカバーを外してみた。中を覗いた瞬間に『あっ!』、内蔵スピーカーとプリント基板を結ぶ結線がループアンテナ状に大回りしている。コスト削減のために、<汎用の接続ワイヤー>をそのまま使っている雰囲気。  

例のパッチンコアを内蔵スピーカー配線に巻き付けてみたら、それまではバンドによっては100W出力でもSSBのモガモガ音が混入していたのに、口には出せないパワーでも各バンド揃ってピッタリと止まったのだ。  

このTVI(アンプ I ? )対策作業で一番苦労したのは、<高度な無線工学的知識やワザ>じゃなかったのが皮肉。な・なんと、ネジを外しただけじゃどうにもならないプラスチックだらけのTVカバーをつなぎ合わせているツメの位置と機構。無手勝流でドライバーを隙間に突っ込んでこじ開けた結果、プラスチック製のツメを2個所ばかり壊してしまった。
 
免許申請不要の27メガCB(AM5W/SSB12W出力)が家電製品のオーストラリアではCB電波混入対策用家電パーツだ。\500くらいで簡単手に入る標準コネクタ付きTV/FM受信用ハイパスフィルタ。無手勝流では2連結してパッチンコアをかませてみた。
 
★★★
VK電監の測定器でチェックしてもらっても、最近のメーカー製リグは余程の不調がない限り、高調波やスプリアスを上手に抑えてある。いろいろな理由で<基本波そのもの>が電波混入の原因となっているコトがほとんどなので、アマチュアの必需品だった<ローパスフィルター>は自作派以外、アンティック的なシャック装飾品・お守りと化してしまうかもしれないね。ややこしい計算式や、沢山の種類があるフェライトコアの周波数特性や用途に詳しい筆者先生、TVI対策用に『猿でも作れる・コモンモードフィルター付きハイパスフィルター/基本波排除用トラップ』の製作記事をお願いします。  

それに『電波障害』っていう言葉もボクは嫌いだな。アマチュア側に一方的な過失・責任がある場合ばかりじゃないんだから『目的外電波混入』とか…、なんとかなんないのかなぁ?。(終)

 

[編注] MH1999年4月号に掲載「VK1ARAのワンウェーラグチュー」を筆者の承認のもとに発掘・再編集しました。
掲載写真は約10年前の撮影、パソコンも1986年製でSSTVに使われていましたので、現在のシャックとは全く違うことをお断りしておきます。 本稿は<電波障害対策>が今に通用する技術としてご紹介しました。(JA1FUY)
 
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