KENWOODのHF〜V/UHF帯
オールモード・マルチバンダー
TS-2000SXに強力オプションが
登場しました。

モービルコントローラー
RC-2000(別売)を
TS-2000SXに接続して、
操作性を検証しました。

KENWOODが2001年から発売を開始したTS-2000Sに続いてHF10WモデルのTS-2000V、そしてHF〜1200MHzをカバーする上位機種のTS-2000SXとTS-2000VXが出揃いました。QTC-JAPAN編集部では、このうちのTS-2000シリーズのアクセサリー「RC-2000とARCP-2000」に注目して、使い勝手を中心にレポートをまとめました。
 
■モービルコントローラーRC-2000

1.9MHzから1200MHz帯までを1台でカバーする文字通りのオールバンド、オールモードトランシーバーのTS-2000SXとTS-2000VXに興味深いオプションが設定されていますので、実際に使用して操作性や機能を体験してみました。ここにご紹介するRC-2000(39,800円)は、パネル接続ケーブルのコネクター(6P)をTS-2000の背面パネルにあるPANELコネクターに差し込むところから始めます。テストを始めるにあたり多少の躊躇がないわけではありませんでした。なんとなればTS-2000SX(348,000円)を車のトランクに設置して、運転席からRC-2000でコントロールするコンセプトに納得がいかなかったからです。

モービルコントローラーRC-2000

その理由は美しくまた機能的にデザインされた本体をトランクに隠して(?)コントローラーを使うことにありました。この点、米国市場にははじめからRC-2000TS-B2000(フロントパネルがないモデル)が発表されていましたので、どちらを求めるかはユーザーの選択にまかされていて好感を持ちました。残念ながら日本ではいまのところ発売のアナウンスはありません。
しかしながら,TS-2000SXを通常はデスクの上で使い、あるときは車に搭載するような使い方が十分に考えられますので、RC-2000は使い道を拡げてくれるツールとしてその価値を大いに認めなければいけないと思いました。    「読者からのお便り」はこちらです。

 
■RC-2000の豊富な付属パーツ
上部にコントローラーとスピーカー(右)、パネル接続ケーブル、マイクケーブル、スピーカーケーブル、MB-430モービルマウンティングブラケットを同梱。 (拡大写真)

RC-2000の梱包を開けて付属のパーツをすべて並べてみたのが右の写真です。幅14センチ、高さ6センチ、奥行き4.5センチ(ツマミを含む)のモービルコントローラー(写真上部)と接続ケーブル、それにモービルスピーカー(上部右側)、マイクとスピーカーケーブル、モービルマウンティングブラケットなどが取付金具とともに整然と梱包されていました。

中でもマイクとスピーカーの長い2本のケーブルは、 トランシーバー本体から引いてくるために用いられるのは一目瞭然です。コントローラーにマイクとスピーカーのラインが含まれていないことを示していて、超ハイテク機に似合わないローテクの同居にちぐはぐな印象を抱たのは事実です。
モービルマウンティングブラケットの同梱は、予期しない親切な設定です。車のトランクにマウンティングブラケットを用いてしっかり固定できる利点があり、TS-2000SXを安全に保護する面からうれしい配慮です。

 

■TS-2000SXとRC-2000の接続

TS-2000SXとRC-2000の接続は、RC-2000に同梱のパネル接続ケーブル(全長5m)でつなぎます。TS-2000SXのリアパネルのPANELコネクタに6Pを、もう一端をRC-2000の端子に4Pを差し込みます。ケーブルは5メートルの長さがありますので、車のトランクと運転席のダッシュボードを結ぶには十分です。実際の運用に当たっては高周波の回り込みに遭遇しましたら、フェライトコアなどの挿入で解決できると思います。
パネル接続ケーブルのコネクター(4P)を「カチッ」と音がするまで差し込みます。 TS-2000SXのリアパネルにあるPANELコネクター(右側)。左のCOMポートはPC制御用です。 RC-2000のリアビュー。中央の凹みは自立金具を取り付けます。
 
■大型液晶パネルの表示と多彩な機能              

1298.64MHzと433.100MHzを受信中。数字が大きく見えるバンドが送信できます。

RC-2000の右側のVRツマミを押すと433.180MHzが大きくなり、送信ができます。 RC-2000の左側のEASYボタンを押すとディスプレイいっぱいに周波数を表示します。

432.928MHzと33.100MHzを同時に受信中。バンドの変更はディスプレイ下部のボタン、ファンクションA-1のDOWN UPを押すことによりサイズの大きい表示のバンドが変わります。

表示は145.400MHzと433.100MHzを受信中。マイクのPTTを押しますと145.400MHzを送信します。同一バンド2周波数を受信できて何かと便利です。 50.240MHzと433.100MHzの2バンドを受信中。PTTは50.240MHzに表示されていますから送信できます。433.100MHzで送信する時はVRツマミをONにしてから。

29.300MHzと433.100MHzを受信中。PTTは29.300MHzの上に表示されています。

EASYボタンを押して29.280MHzを大きく表示。この状態でも433.100MHzを同時に受信しています。 28.640MHzと433.100MHzを受信しています。USBとFMモードがそれぞれ送信/受信ができます。
21.270MHzと433.100MHzを受信中。 14.152MHzと433.100MHzを受信中。 7.050MHzと433.100MHzを受信中。
 
■まとめ

高級機のTS-2000SXをRC-2000でモービルコントロールする贅沢さになかなかなれません。かつてKENWOODにはコンパクトなHFトランシーバーTS-50S(米国では現行商品)がありましたが、この無線機のフロントパネルを離してリモートコントロールできたらとどんなに良いかと考えたことがあります。残念ながら日本ではTS-50シリーズの発売が終了となって久しく、いままた高級機のTS-2000SXをリモートコントロールするとは思いも寄らないことで、完全に虚を突かれた感じです。

本当にモービル専用に使うかと問われれて、明確に「使います」と答える自信がありません。おそらく(固定)シャックにセットして大事に使いそうな気がいたします。(笑)といいつつも予算が許すならモービル運用に高級機を使うのも悪くありません。 車の後部座席にRC-2000をセットしてオペレートするのも一つの使い方です。ドライバーとオペレーターの分離です。今は亡きパイオニアの社長が後部座席からオペレートしておられたことを思い出しました。 デスクにセットしたTS-2000SXを少し離れた場所からソファーに座りながら受信するというスタイルはいかがでしょうか。あるいはクラブやコンテストシャックでRC-2000を持ち回りオペレーションなどいろいろ変わった使い方が考えられそうです。

RC-2000の見た目は、V/UHF帯モービル機の印象ですが、TS-2000をコントロールしているだけあって中身は世界一内容が濃いと申し上げておきます。モービル運用を固定シャック並にレベルを一気に上げた印象があり、この辺がKENWOODの商品企画のコンセプトではないかと思うに至りました。個人的にはリモコン専用のTS-B2000のほうが、精神的にも安らぐのになーと思わないではいられません。 操作性は抜群で各ツマミやボタン類の配置と機能は十分に考えられた設計で、大型の液晶パネルに表示される情報を頼りに自在に使いこなすことができたと報告しておきます。TS-2000の本体パネルにほぼ準じた操作ができる設計は見上げたものです。 本体パネルの約4分の1のサイズに機能を凝縮したのですからよくもまとめたものだと驚嘆するばかりです。

TS-2000SXのV/UHF帯の受信感度は十分です。筆者の場合、1200MHz帯のアンテナは30エレメント×2プラス直下型送受信アンプ(マキ電機製)と430MHz帯ヘンテナスタック プラス直下型受信アンプ(アンテン)を使用しております。これらのアンテナ設備を使う限りでは、感度不足を全く感じていません。 V/UHF帯での電波の飛びと受信感度は、アンテナに左右されると思って間違いありません。ホイップ系のアンテナを使い電波の飛びが悪いと嘆く前に、まずアンテナの整備に取り組むことをお勧めいたします。

 
 写真&文:QTC-JAPAN 協力:潟Pンウッド  (2001.05.12)

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