短波帯から長波に移行する標準電波

短波帯標準電波はどうなるの?
読者から次のようなEメールが届きましたので、JJYの停止と今後について編集部で調べてみました。
JJY停波に伴うアマチュア無線局に対しての処置について、取材してください。 今年3月末にJJYが停波しますので重大な関心を持ちました。JJYは周波数の原器として、また日本標準時の基準としてわれわれアマチュア無線家は日頃から使われ親しんできました。ですから無線機の周波数変動はこのJJYを原器として調整してきました。いくら現在のメーカー製の無線機でも長期にわたり使用しますとずれが生じます。停波しますと校正ができなくなります。 非公式に聞きますと米国をはじめ外国の標準局の電波を受信して校正してほしいという。また、法令にはJJYで校正しなさいと明記していないという。しかし、

1.一番情報が確かで信頼できます米国の標準局の電波は遠隔の日本で強力に受信できましょうか。
2..また常時受信できましょうか。
3.アマチュア無線局では慣習的に周波数原器として使われてきました。
4.時間表示が日本語でなされないので時計の校正がしづらくなる。
5.仮に使うとしても使い方の広報がされていない。

などが思いつきました。  アマチュア無線局の場合は満足な測定機器を持たないことはご理解いただけると思います。実務的に今後どのようにすれば、満足なアマチュア無線業務が行われましょうか。手錠と縄を所持している監督官庁は周波数逸脱アマチュア局に対してどのような指導をするのか取材願えれば幸いです。 73
 

短波帯標準電波は2001年3月末廃止! 長波帯移行

総務省通信総合研究所では標準電波の送信等により日本全国に正確な周波数と時刻情報をお知らせしています。従来短波帯の電波で送信されてきた標準電波の一層の充実、高度化および安定的供給を目的として、 長波帯標準電波施設の整備を進めてきましたが、<おおたかどや山標準電波送信所>が平成11年6月10日(時の記念日)から開始しました。
また、電気通信技術審議会答申を踏まえて、長波帯標準電波の運用に伴い郵政省通信総合研究所では短波帯標準電波の送信を2001年3月31日をもって取り止めることといたします。短波帯標準電波の利用者の方々には、長波帯標準電波等の利用をお願いします。
通信総合研究所ウエブサイトの Information ページから・・・・

■短波帯標準電波廃止記念ベリカード(受信確認証)の発行について


1940年(昭和15年)に一般に公開されて以来、60年以上にわたって親しまれてきました短波帯の標準電波が、2001年(平成13年)3月31日をもって廃止されます。  今回、これを記念して、短波帯標準電波最後となる記念ベリカード(受信確認証)の発行をいたします。皆さん、どしどし受信報告書をお寄せ下さい。

記念ベリカードをもらうには・・・・  短波ラジオを用意して、標準電波を受信しましょう。標準電波の受信には5MHz、8MHz又は10MHzが受信できる短波ラジオ等の受信機が必要です。受信できたら、受信報告書をCRLへ送って下さい。  
2001年(平成13年)3月中に受信したことを示す報告書が有効となります。

受信報告書の書き方、送り先はこちらのページをご覧下さい。
締め切りは2001年4月20日までに到着した受信報告書を対象として発行します。
 
※お別れを惜しみつつ想い出に<廃止記念べりカード>をいただきましょう。
長波帯標準電波施設の概要
1.施設の建設場所  福島県田村郡都路村(みやこじむら)と同双葉郡川内村(かわうちむら)境界の大鷹鳥谷山(おおたかどややま)山頂付近
2.送信施設概要   
送信所名称    総務省通信総合研究所おおたかどや山標準電波送信所   
送信周波数    40 kHz   
アンテナ     250m主鉄塔による傘型アンテナ   
送信機出力    50 kW     
ふくしゃ   実効輻射電力   10 kW以上   
運用時間     連続運用
3.本格運用開始時期   平成11年6月10日 
4.送信信号   
送信点における周波数精度:周波数国家標準に対して1×10-12以内   
時刻情報:年、通算日、曜日、時、分、うるう秒情報、時・分に対するパリティなど
送信アンテナの遠景 送信局舎と主鉄塔部
長波標準電波(40kHz)のエリア 長波標準電波局の場所
標準電波の活用と高度化について
標準電波により送信する周波数情報及び時刻情報は、無線局の周波数調整や二次報時機関(NTT(時報サービス)、TV・ラジオ局(時報)など)の親時計の時刻合わせに活用されるなど、従来から国民生活、社会経済を支える基盤的な情報として幅広い分野で活用されています。
標準電波は、短波帯の電波を用いて約60年間にわたり送信されてきましたが、伝搬特性上の問題、近隣諸外国の標準電波との混信などの問題が避けられなくなり、総務省通信総合研究所では、短波帯の標準電波に比べ、受信周波数精度が格段に高いこと、周波数情報や時刻情報の利用が容易であることなどの利点がある長波帯の電波を利用した標準電波の送信実験を行い、技術的にその特性を確認したうえで、標準電波の短波帯から長波帯への移行を含めた標準電波の高度利用のための技術的諸方策について電気通信技術審議会から答申を受けました。
短波帯標準電波からの移行手段
これまで短波帯標準電波(5,8,10 MHz)により提供されてきた情報は、周波数情報と時刻情報があります。  これらの情報を得るために利用可能な移行手段としては、次に示すものがあります。
1.周波数情報を得る移行手段  
長波帯標準電波 
GPS
TVカラーサブキャリア仲介 
TV信号の信号の原振として、ルビジウム発振器が多くの放送局で活用されています。その周波数の安定性を利用して、カラーサブキャリア信号(3.58 MHz)を仲介とし、2地点間の発振器の周波数比較を行う方式が開発されてきました。総務省通信総合研究所では、東京タワーを利用する在京放送局のTV信号に関して、カラーサブキャリアと通信総合研究所の周波数標準に基づく信号との周波数差、位相差を計測し、WWWのホームページを用い1分毎に公表しております。このデータと利用者側で同様の測定を行うことにより、CRLの周波数標準と利用者の周波数標準器との周波数差を求めることが可能です。
海外の短波標準電波等
2.時刻情報を得る移行手段  
長波帯標準電波
テレホンJJY
郵政省通信総合研究所では、平成7年度より一般利用者へのサービスを開始しております。これは、一般電話回線を使い、モデムを用いて郵政省通信総合研究所へアクセスすることにより、デジタル的に日本標準時を提供する手段です。専用の高精度利用者装置も開発されており、1 ms程度で時刻合わせも可能です。  利用者は、放送局等の2次報時機関とパソコン等の内蔵クロックの時刻合わせの一般利用者に大別されますが、現在、全体で1000件/日以上の利用者数があり、8回線まで同時サービス可能です。  さらに、放送局等で用いられているJJYを利用した基準時計装置の短波受信部のみを比較的安価にテレホンJJYへ置き換える装置が開発/市販されています
GPS
各種放送の時報等
参考:周波数の偏差 アマチュア局の周波数偏差は、発射特性周波数の基準周波数からの許容することが出来る偏差をいい、その許容値は各周波数帯とも百万分の500(500ppm)と定められています。7,50kHzなら3.525kHzとなります。市販のトラーシーバーの(発射電波の周波数)偏差は、百万分の1〜10(1ppm〜10ppm)と非常に小さくなっています。
総務省通信総合研究所周波数標準課 周波数標準についていろいろ調べることが出来る宝庫?です。
などWebサイトを参照ください。

結論めいたことを申し上げるとすれば、標準電波が短波帯から長波帯に移行するのは、混信から逃れる手段として、また精度を追求すると長波帯がべターということなのでしょう。ただし、アマチュア無線局の場合、ハイパワーでかつ21MHz以下は周波数測定装置かマーカー発振器を内蔵している必要があり、また送信周波数をデジタルで表示できて25kHzごとにマーカー信号をが発生できるもであることと規定されています。
そしてデジタルの送受信周波数は、基準周波数の発振周波数をJJY電波で較正することになっていますから、とりあえず近隣諸国の短波標準周波数を使って較正するのが無難ということになります。ただし、外国の短波帯の標準電波が受信できないとき、あるいは受信し難いときはどうするのかは、いまのところ不明としか答えられません。TVのカラーサブキャリアなどを使う方法も身近のようですから、この機会にいろいろと研究されてみてください。(QTC-JAPAN編集部)

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