ARRL訪問記 その2

アメリカのQSL転送について
By Masao Matsumoto,JA1AYC
 
ARRLを訪問したのを機に、かってから気になっていたアメリカのQSL転送システムについて質問をしました。DXをやっている方はご存知のようにアメリカでは本部で海外向けのQSL転送を行っております。これは課金式で重量に応じて相当金額を支払ういわゆる受益者負担方式です。

一方Incoming QSL(海外からのカード)は全米に11の拠点があって、それぞれボランティアの団体が受け入れをするシステムです。QSLを受け取る側はあらかじめSASE(返信切手を貼って、自分の住所氏名を記入した封筒)を提出することによって転送サービスを受けることになっています。  
(左)
海外向けQSLの棚


(右)W1AWの局舎
アメリカでも国内同士のQSLを必要するでしょうから、その方はどうなっているかと言いますと、これは今もってダイレクト方式、つまり交信当事者同士がお互いに郵送でカードを交換するとのことです。

不便を感じてはいないか?と言う筆者の質問に対しては、昔からそのようになっているので誰もがあたりまえととっていると言う、ごく自然な答えがかえってきました。ARRLでも国内QSL転送サービスを考えないではないが、いろいろな面で難しいとの話(多分経済効率の問題でしょうか)でした。 W1AW訪問の証明書
 
■アメリカの連盟会員について

中国や韓国など一部をのぞいて世界的に各国の連盟は会員の減少方向にあるようで、JARLのみの話ではありません。ではアメリカはどうかと問いますと、 顕著ではないにしても増加の方向にあるとのことでし た。 その理由を問いますと、 当然連盟として各種の努力をおこたらないと言う、これもいたってあたりまえな答えが返ってきましたが、QSL転送もしていないのに会員が増える第一の要因は会報のQST誌であると言う誠にうらやましい回答でした。

アメリカにも商業誌としてのCQ誌がありますし、他にもアマチュア無線関連の雑誌等が無くはないのですが、内容的に見るとある線をまもっていることがわかります。それは日本などと異なり格段に広い国土と言う事情にもよるのでしょうが、地方地方のアクティビティ等がより詳しく報告されていてメンバーの役にたっていると言う事情が窺がいしれます。 W1AWのメインアンテナ(全米に届くように各エレメントを配置)

日本で言うならば各都道府県の支部報が集まっている感じで、それが情報の徹底につながっているようです。 同じ州と言えども移動や集会がままならない(カリフォルニアとかテキサス州では州間の移動でも飛行機等が使われている)が故の特殊事情ですから、そのまま日本にあてはまるとは思えません。
でもQSL転送が最大のメリットとして受け取られている日本の事情もかけ離れている事実に愕然としました。 紅葉の美しいARRLの前庭                    
QST誌の編集もそのあたりの事情をふまえて、当局(アメリカではFCC)とのやり取りや、行政情報、そに前述の各地域情報(コンテスト結果や集会情報、そのたもろもろ)を沢山とりこむほか、技術情報、電波伝播情報、DX情報、 など盛りだくさんで各人の需要に応えています。  

ただしDX情報にしてもアワード情報にしてもページは限られており、それらはそれぞれの専門誌、クラブ報、インターネット情報にゆだねていて効率の良い編集を行っていることも事実です。




さっそく発行してもらった WAS-RTTY (No.345)

■ARRLの雑誌とW1INFのQSLカード
アメリカの連盟機関紙
QST最新号(11月号)
同技術専門誌QEX(隔月刊)
ARRLで発行を引き受けた
コンテスト専門誌NCJ
ARRL Headquarters Operators Club
本部クラブ局W1NFのQSL。

QEXとNCJは別料金で、 会員としてもらえるのはQSTのみです。
 
写真&レポート:JA1AYC 松本 正雄 (2000.11.01)

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